Photo:SANKEI
オープンAIのトップとして知られるサム・アルトマンの関心は、技術革新だけにとどまらない。AIビジネスの成功者でありながら、政治に強い興味を持ち続けている。世界を変える力を手にした起業家が政界にも野心を抱いた動機について、ウォールストリート・ジャーナルの記者が迫る。※本稿は、キーチ・ヘイギー著、櫻井祐子訳『サム・アルトマン「生成AI」で世界を手にした起業家の野望』(NewsPicksパブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。
「次の大統領選に出馬する」
野心の矛先はホワイトハウスへ
アルトマンは2016年頃、高まる野心を実現できる舞台として、政界への進出を真剣に検討していた。
この年の秋に、高校時代の恋人のネイサン・ウォッターズが、新しい恋人の採用面接に付き添ってサンフランシスコにやってきた。
ウォッターズの恋人が出かけている間に、アルトマンは500万ドルの自邸にほど近いドローレス公園のカフェで、ウォッターズとランチをした。話題はヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの大統領選挙に移った。
ウォッターズによると、アルトマンはもしクリントンが敗れたら、自分が次の大統領選に出馬すると言ったという。
「もし彼女が敗れてトランプが大統領になったら、次は絶対許さない。僕がやる。僕が出馬するよ。勝てると思う」とアルトマンが言ったのを、ウォッターズは覚えている。「サムは勝てると思っていたはずだ」。アルトマンはこれに反論し、大統領選に出たいと思ったことなどないと言った。
2016年10月初旬、ニューヨーカー誌にアルトマンの長文のプロフィール記事が掲載され、彼の野望の全容が初めて一般に明らかになる。







