自社ロゴのTシャツを「喜んで着るアメリカ人」と「恥ずかしがる日本人」の決定的な違いPhoto:Michael Short/gettyimages

日本企業は、「雇用の安定を守りながら、イノベーションをどう起こすか」というジレンマに直面しています。シリコンバレーの経営スタイル、AppleやTesla、Amazon、Googleの極端なコントラストを知ると、問題解決のヒントになるはずです。(Sora International Preschool創立者 中内玲子)

Appleは秘密主義を貫く独自スタイル
TeslaやAmazonは「トップダウン型」

 シリコンバレー。この言葉を聞いて、何を想像するでしょうか。世界を変えるイノベーション、自由な社風の企業が集まる場所、経済的に豊かな雰囲気――。

 私はシリコンバレーに26年間住み、その目まぐるしい変化を間近で見てきました。Sora International Preschoolを17年間経営する傍ら、日本の経営者向けにシリコンバレー視察ツアーも手掛けています。

 スタンフォード大学をはじめTeslaやAmazon、Googleといった最先端企業を視察する中で、痛感したことがあります。ひとくくりにされがちなシリコンバレーの実態から、日本人が「意外に思う」であろう相違点や共通点をひも解いてみましょう。

 シリコンバレーの経営スタイルは多様なアプローチが混在しています。例えばAppleは、製品開発とデザインを中核に据え、徹底した秘密主義を貫く独自のスタイルです。他方で、特に対照的な二つのスタイルもあります。

 一つは、TeslaやAmazonに代表される「トップダウン型」。イーロン・マスクやジェフ・ベゾスといった強烈なカリスマが明確なビジョンを掲げ、組織の末端までその意志が浸透するスタイルです。スピードと実行力が命であり、ビジョンへの共感が絶対的に求められます。