高市首相Photo:SANKEI

1人当たりGDPは世界39位!?
成長の足を引っ張る独自の構造問題

 日本は主要先進国の中で、もはや一番豊かではない国だ。

 IMFの予測では、2026年の1人当たりGDP(国内総生産、購買力評価)は、世界39位で、ポーランドに抜かれて、米国の60.8%、EUの84.4%の水準でしかない。韓国と比べても83.6%だ。

 こうした数値は購買力平価での評価なので、円安などの為替の影響はなく、実質的な水準だ。1人当たりGDPはその国の経済の強さ、豊かさを示す基本であり、ここまで低いとなれば、もはや日本は先進国ではなくなっていることを意味する。

 先の衆院選での高市自民党の歴史的勝利は、公約で掲げた「日本列島を強く豊かに」のキャッチフレーズが、今の日本社会を覆うこうした経済力の地盤沈下に対する人々の不安感や閉塞感に訴えるものになったのだろう。

 選挙での圧勝で、高市首相が訴えた「責任ある積極財政」も進めやすくなった面があり、ここまで1人当たりGDPの水準が低下していることは、日本の労働者の勤勉性や技術力、インフラを考えれば、むしろ高市政権には実績を出しやすい水準ともいえる。

 だがそうはいっても、過去35年間、どの政権も1人当たりGDPランキングを上げられなかった。なぜか。それは他の先進国より深刻な人口減少、高齢化という日本独自の構造問題があるからだ。

 2月20日の国会での施政演説方針でも高市首相は「成長のスイッチを押して押して押しまくる」と、改めて意欲を語ったが、これまでのことを考えると、簡単なことではない。

 だが「強い経済」実現でやるべき「王道」は決まっている。