自治体・公的機関が上位に
建設・住宅にも強み

 日大の25年のランキングでは、1位が東京都教育委員会、2位が警視庁、3位が大成建設だった。

 ランキングを見ると、同大の特徴がかなりはっきりと浮かび上がってくる。全体として感じられるのは、「安定性」「公共性」「規模の大きさ」を重視した進路選択が目立つ点である。

 まず目を引くのは、公務員・公的機関への就職者の多さだ。東京都教育委員会、警視庁、東京都庁が続き、さらに東京消防庁、横浜市役所、千葉県教育委員会、千葉県庁と首都圏の自治体や教育関連機関が数多くランクインしている。

 教員、警察官、消防官、自治体職員といった公共性の高い職種が上位を占めていることから、安定志向の強さとともに、地域社会を支える仕事への志向もうかがえる。

 次に特徴的なのが、建設・住宅関連企業の存在感である。大成建設、大和ハウス工業、戸田建設、大林組、一条工務店、長谷工コーポレーションなどゼネコンや住宅メーカーが並ぶ。日大は理工系・建築系の学部規模が大きく、実学志向の強い教育を行ってきた歴史がある。その強みが、そのまま建設・住宅業界への安定した就職実績として表れているといえる。

 加えて、日本調剤やアインファーマシーズといった調剤薬局大手が上位に入っていることから、薬学系の人材輩出規模の大きさも見て取れる。

 他の業種への就職も幅広い。富士ソフト、JR東日本、ニトリ、SUBARU、りそなグループ、大塚商会など、IT、インフラ、小売り、自動車、金融と業種は多岐にわたる。特定の業界に極端に偏るのではなく、総合大学らしく多様な分野へ人材を送り出している点が特徴的だ。

 全体像としては、「公務員・自治体」「建設・住宅」「その他の民間企業」という三つの柱がバランスよく並ぶ構図である。学生数が非常に多い日大ならではの層の厚さが数字に表れており、特定企業への少数精鋭型というよりも、安定した大規模組織へ継続的に一定数を送り出す量的な強さが際立つ。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2025年春の大学別の主な就職先。上位20位以内の企業・団体を掲載。就職先名称は原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。大学院修了者を含む(調査/大学通信)