翻って懸念されるのが日産とホンダである。日産は第3四半期の最終損益が2502億円の赤字に転落。加えて、通期の最終損益が6500億円の赤字(前期は6708億円の赤字)になる見通し。日産のエスピノーサ社長とパパンCFOは「リストラなど構造改革が進み、回復への道筋がついてきている」と強調したものの、その発言もいささか虚しく思える会見だった。
日産は世界で2万人の人員・7工場を削減する構造改革を打ち出している。決算会見では6500億円赤字の詳細を問う記者からの質問が出たが、具体的な回答がなかった。27年3月期には自動車事業の営業黒字とフリーキャッシュフローの黒字化を目指しているが、果たして可能なのか、かなり疑問だ。
ホンダが技術研究所に原点回帰へ
次期社長の有力候補とは
日産と経営統合を目指したものの破談したホンダも、四輪事業の赤字を不安視する声が相次ぐ。第3四半期決算、四輪事業は1664億円の営業赤字となった。積極的に投資をしてきた電気自動車(EV)が世界的な逆風を受けていることから、通期では開発中止などに伴う損失として約7000億円を計上する。
ホンダは三部俊宏社長が就任して以降、「2040年に全新車をEVとFCEVだけにする」と「脱ガソリン」を掲げてきた。しかし、EVの逆風が経営を直撃し「電動化戦略は、白紙に戻して大きく舵を切る必要がある」(貝原典也副社長)と大きな方針転換を余儀なくされている。
ホンダ全体の26年3月期見通しは、純利益3000億円(前期比64%減)を据え置いた。ただし、これは二輪車事業が第3四半期でも過去最高益を計上するなど絶好調だから。高収益な二輪が、不振の四輪を支えている。
ホンダは四輪事業の改革案を発表し、開発機能を本田技術研究所に再び移す。元々ホンダの社長は代々、この研究所の社長から選ばれてきた。20年に四輪車の開発を効率化するために本社に吸収していたが、創業者の本田宗一郎氏がつくった同研究所を尊重し、ホンダらしいクルマを開発しようと原点回帰する。







