トランプ関税でも盤石なトヨタ、赤字の日産・正念場のホンダ…格差広がる業界の今後を占う「注目人事」は?Photo:Anadolu/gettyimages

 それが2018年に2度目の自工会会長に就任した豊田章男氏が、「自工会改革」を掲げて異例の3期6年を務めた。その後の24年にはT・H・N以外となる、いすゞ自動車の片山正則会長が同職に就任した。

 本来トヨタの後はホンダで、神子柴寿昭氏や倉石誠司氏などホンダ会長としての、自工会会長の候補はいたはずだ。しかし、ホンダの地盤沈下もあってか三部体制下、会長職は空席となった。日産はというと、再び経営難になったので自工会に会長を送り込む余裕などない。

 結果的に26年1月から、またもトヨタから自工会会長を出さなければならず、佐藤氏は25年5月から務める経団連の副会長と“兼任”となった。なお、豊田章男氏は25年6月に日本自動車会議所会長に就任している。ちなみに章男氏がトヨタ社長だった時代は、早川茂氏が経団連副会長を長く務め、日本自動車会議所会長は内山田竹志氏が務めて社内外の体制のバランスを取っていた。

 いずれにしてもトヨタおよび自工会の新体制により、トヨタは内政を固める一方で、業界のリーダーとしても手腕を発揮せざるを得なくなるということだ。

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