Photo:PIXTA
株安が進む中で、これまで株価と高い連動性を示してきたマンション価格に変調が見え始めた。住宅ローン金利の上昇や金融機関の貸し出し姿勢の変化だけでは説明しきれず、海外投資の減速も主因とは言い難い。背景にあるのは、50年ローンやペアローンを活用しても、買い手が価格上昇に耐えにくくなってきた現実だ。住宅市場は今、転機を迎えている。(ピクテ・ジャパン シニア・フェロー 大槻奈那)
株価と連動性がなくなり
マンション価格の上昇が止まった
株安が進む中で、今注目を集めつつあるのが住宅価格の動向である。バブル崩壊後しばらくの間、日本の住宅価格と株価との連動性は、諸外国に比べて低かった。株価がどうであれ、住宅価格は基本的に下落し続けていたためである。しかしリーマンショック後は、日本でも他の主要国と同様か、それ以上に、住宅価格が株価と連動するようになった。
なかでもマンション価格は株価との連動性が高い(図表1参照)。両者の相関の強さを示す決定係数は0.93にも達している。
ところが、この1年ほどで状況に変化が見られ始めた。株価とマンション価格指数の相関がほぼ途切れ、全国のマンション価格の上昇が足踏みし始めたのである。
次ページでは、足踏みし始めた要因を検証するとともに、マンション価格の先行きを予測する。








