【内部資料入手】毎日新聞GHDが「売上高半減」の背水の中計、28年度1000億円維持へ“サブスク頼み”の空中戦…社員「数年後に会社があるのか」Photo by Shuhei Inomata

毎日新聞グループホールディングス(GHD)が2026~28年度の中期経営計画を策定した。ダイヤモンド編集部が独自入手した中計から浮かび上がるのは、10年余りで売り上げが半減し、販売部数が112万部にまで沈んだ全国紙の“崖っぷち”の姿だ。計画では「サブスクリプション収入毎年10%成長」やスポニチのサブスク事業開始といった攻めの姿勢が躍るが、現場社員からは「数年後に会社があるのか」と絶望に近い声も漏れる。連載『メディア興亡』の本稿で新中計を分析し、毎日新聞GHDが思い描く未来について明らかにする。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)

部数減止まらず「100万部割れ」も間近か
富山、島根、道東……加速する配送網の撤退

 毎日新聞社は経営基盤強化を目的に、組織再編を繰り返してきた。2011年には連結子会社のスポーツニッポン新聞社と設立した持ち株会社の毎日新聞グループホールディングス(GHD)の完全子会社となった。

 その後、12~19年にかけて毎日新聞の印刷などを手掛ける高速オフセット、東日印刷、毎日映画社を毎日新聞GHDの100%子会社とした。5社の従業員数は各社公表資料によれば計3300人余りとみられる。「この組織再編により、新しい時代にふさわしい総合メディア企業として発展させていきたい」(毎日新聞ホームページ)としている。

 だが、主力事業の新聞は発行部数の減少が著しい。22年の新聞発行部数は約184万部とそれまでの10年強で半減、その後も右肩下がりの状況が続き、ついに26年初めには「(新聞や雑誌の発行部数を調査する)日本ABC協会のデータによると112万部にまで減少した」(毎日新聞関係者)。15年余りで200万部近く減った計算になり、100万部割れも視野に入りつつある。

 さらに、配送エリアの縮小も加速している。24年10月には富山県で、25年4月には北海道の道東・道北エリア(旭川市近辺を除く)と島根県の一部地域で配送を休止した。毎日新聞は、輸送コスト高騰のためとしている。朝日新聞社や読売新聞社と並ぶ全国紙「朝毎読」の一角にいながら、新聞を届けるエリアの取捨選択を決断せざるを得なかったのだ。

 危機にひんする毎日新聞GHDは果たして今後3カ年の戦略をどのように思い描いているのか。次ページでは独自入手した中計の内容をひもとき、目標とする売上高や、26年度中にも開始を見込む新たなサブスクリプションコンテンツの正体を明らかにする。