テスラとBYDで
補助金に格差の悲喜こもごも

 テスラは127万円の補助金が継続された。それに対して、BYDは以前35万〜45万円だったのが、今般の変更で半分以下の15万円になってしまった。まさに悲喜こもごもの制度変更である。

 BYDオートジャパンの東福寺厚樹社長は、埼玉県川越市の販売拠点開所式にて、補助金の変更についてコメント。「公平感を持った運用を求める。大きな補助金の差がつくのは環境政策を進める上で良い結果にならない」と訴えた。また、「補助金に頼らず、クルマ本来の価格と性能でBYDの良さを実感して欲しい」とも述べている。

 日本の乗用車市場は8ブランドがひしめき、強固な全国販売網を誇る。この熾烈な競争に、テスラやBYDは食い込み、EV普及のリーダーになれるのか?かつてその役を務めようとした日産自動車が経営難に陥っていることもあり、期待したい。

 最後に、両社の日本法人トップのキャリアが興味深いので紹介しよう。

 東福寺BYDオートジャパン社長は、三菱自動車で国内外の営業を主体にキャリアを積み、VWジャパンセールス社長に転じた後、22年に現職に就任した。日本の自動車販売・輸入車販売に精通していて、全国100店舗の形成を急ピッチで進めてきた。

 一方の橋本テスラジャパン社長は、カリフォルニア大学アーバイン校卒の48歳で、飲料のレッドブルや家電のダイソンなどを経て、24年7月にテスラジャパン入りし、9月に社長就任。輸入車業界では異色の経歴だ。異業種での経験も生かして、現在の実店舗重視の新戦略を推し進めている。

佃プロフィール