インターンシップ「ふれあい塾」で学生に寄り添う

 トヨタカローラ山形は、営業スタッフとサービスエンジニアのペア(二人一組)で顧客に寄り添い、県内の各地域に密着した事業を続けている。新卒者の採用活動はどのようなものか?

横澤 重要視しているのは、インターンシップでの学生との触れ合いです。小社は、仕事体験のできる「ふれあい塾」の運営に力を注ぎ、学生一人ひとりに向き合っていきます。結果、インターンシップの参加者が内定承諾後に入社辞退することはほとんどありません。直近5年間でゼロです。

 採用担当の私や先輩社員が学生に就職活動の悩みや状況を聞きつつ、トヨタカローラ山形のリアルな仕事を「ふれあい塾」で体験してもらっています。「ふれあい塾」を経て、必要とする情報を自分の目で見ていることになるので、辞退がないのだと思います。

 内定を出した後の学生との接し方――「内定者フォロー」の方法は?

横澤 数年前までは内定者同士の懇談の機会が中心でしたが、学生から社会人になることに不安を抱える内定者も増えてきたことから、教材(内定者フォローツール)を使用するようにしています。内定式から入社までの半年間は、学業などそれぞれの事情がありますから、その内定者フォローツール(「フレッシャーズ・コース」)(*6)に向き合うことは「任意」です。むしろ、内定者フォローツールを積極的に活用しているのは、入社後の研修期間ですね。「フレッシャーズ・コース(内定者フォローツール)」の内容は、新入社員にとって、たくさんの学びが得られるものですが、実は、入社2~3年目の若手社員にも有効的だと思っています。ビジネスマナーやマインドを言語化し、理解していくことはとても大切ですから。

*6 内定者フォローツール「フレッシャーズ・コース2027」
 

 地方の企業に限らず、新卒採用する企業ができるだけ避けたいこと――それが「内定辞退」だ。ましてや、地方出身の学生は、首都圏・関西圏の企業への入社も視野に入れていて、地元企業の内定を断ることも多いのではないか?

横澤 「地元(山形県)だったらこの企業、県外だったらこの企業」という姿勢で就職先を決める学生もいます。給与などの比較では、どうしても、地方の企業は不利になります。そうした状況で、私は、その学生自身が本当にやりたい仕事、チャレンジしたいこと、向いていそうな仕事があれば、「県外に出ていく」という決断の背中を押すこともあります。学生のみなさんがそれぞれ活躍できる職に就いてほしいので。そのために、私たちは、トヨタカローラ山形の仕事がリアルに体験できる場を提供していますし、体験を経て、仕事に対する同じ価値観を持てたら、「一緒に働きましょう!」というスタンスです。その合意形成こそが就職後に成長するための重要な要素だと考えています。