日本株はAI一強から「AI+景気敏感株」けん引へ、銀行・機械が下期相場の第2の柱に浮上Photo:PIXTA

米国・イラン紛争後の日本株は、AI関連銘柄に資金が集中してきた。しかし停戦とエネルギー供給正常化が進めば、出遅れてきた景気敏感株にも物色が広がる。銀行や機械を軸に、「AI+景気敏感株」が下期相場を押し上げる展開が見込まれる。(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント ジャパン・エクイティ ストラテジスト 小林千紗)

「AI+シクリカル」の両輪がけん引する
今後の日本株の上昇

 米国・イラン間の紛争開始以降、日本株のパフォーマンスはAIかAI以外かに二分されてきた。しかし、停戦合意が現実味を帯び、エネルギー供給の正常化が進む場合、市場の物色はAIから景気敏感(シクリカル)株にも広がると考える。

 結果として、日本株は「AI+シクリカル」の両輪で上昇する局面に入ると考えており、これが次の上昇トレンドを支える構図になるとみる。

 日本企業の業績は良好である。ゆるやかなインフレ環境の下で価格転嫁が進み、利益率が改善している。これに加えて、AI関連分野では需給が引き締まっており、企業の業績は拡大局面にある。

 注目すべきは、日本企業がグローバルAIサプライチェーンにおいて重要なポジションを占めている点である。

 米国ハイパースケーラーによるAI投資拡大を背景に、日本企業は半導体装置、半導体、電子材料、光デバイス、素材といった分野で広く恩恵を受ける構図にある。半導体を中心とした重要部材の供給不足が続いており、数量増に加えて価格上昇が業績拡大を後押ししている。

 次ページではAI投資の今後を検証するとともにシクリカル銘柄についても分析する。