コロナ禍のキャスト離れ、若者減少で
採用難に?今春も時給アップ1390円~

【総論】
 キャストの時給は、日本がバブル経済の時代は早いペースで上がりましたが、バブル崩壊後は800〜900円で停滞していました。それが変わったのは2014年、アベノミクス景気の影響で少しずつ上がり始めました。

 しかしコロナ禍が襲い、パークは休園や時短営業に追い込まれます。たとえ時給は変わらなくても勤務時間が減った(シフトに入れない)ので、当然ながらキャストがもらえる給料は激減しました。また、正社員の賞与がカットされるなどもありました。コロナ禍で直接的な人員削減はありませんでしたが、この時、「キャスト離れ」が起きたことは否めません。

 コロナ禍が明けたここ数年は、早いペースで時給アップしています。時給を上げないとバイトが集まらないからです。パークは復活して海外からもゲストが押し寄せるようになりましたが、日本は少子高齢化でどの業種・企業も人手不足が大きな課題になっています。東京ディズニーとて例外ではありません。

 パークのある舞浜は、東京駅から20分程度です。東京駅周辺には、時給が高く、若者に魅力的なバイトがたくさんあります。だから東京ディズニーは、時給を上げてバイトの採用と維持に必死です。実際この4月にもキャスト全職種で時給が改定されました。

 人気のアトラクションやカストーディアル(清掃)キャストは時給1390円~と、千葉県の最低賃金1140円を大きく上回ります。深夜帯は手当を含めて2000円以上になります。

 関連記事『炎天下の東京ディズニーでキャストに日傘が解禁、猛暑だけじゃない「本当の理由」』でも書きましたが、人手不足や時代の要請もあって「キャスト志向」にならざるを得ません。オシャレをしたい若者からすると厳しい「ディズニールック」も内容を緩和し、バイトの応募をしやすくしています。

 なお、1デーパスポート価格の推移とざっくり照らし合わせると、キャストの時給と値上げの関連性は時期によって違うことが分かりました。バブル崩壊後、バイト時給は800〜900円が続いていたのに、入場料は値上げしていました。一方、コロナ禍後はチケット値上げと時給アップがだいたい同じようなペースです。