ここで注意したいのは、燃料価格が航空券に跳ね返るまでには「時間差」がある点です。航空会社は燃料を先に買い付けて、運航に使います。利用者が今支払うサーチャージは、数カ月前の相場を反映しています。今の航空券価格は、「足元の」燃料や為替相場ではなく、「少し前の」相場の結果と捉えましょう。

 また、ウクライナ戦争の影響で、一部路線では迂回ルートを取らざるを得ず、飛行時間そのものが延びています。燃料消費量も人件費も増えた結果、路線によっては基本運賃まで押し上げられているのが実情です。

 そしてJALとANAは5月発券分から、燃油サーチャージのルール自体を変更しました。先ほど述べた「時間差」に関して、両社ともに反映タイミングを前倒しにし、見直しの間隔も細かくしたのです。

 つまり、世界情勢による燃料価格の動きが、よりスピーディーに航空券価格へ反映される体制になりました。加えて、料金表の上限額そのものも引き上げられています。

 実は旅行会社がショックだったのが、この上限額引き上げでした。各社が想定していたレンジを超える引き上げだったからです。航空会社が、かなりの苦境に立たされている事情が透けて見えました。

 裏を返せば、この「速く・大きく反映される」という変化こそ、「3つの鉄則」のキーポイントとなります。

鉄則(1):燃油サーチャージを
「タイミングで回避」する

 最初の鉄則は、正しいタイミングで発券することです。覚えておきたいのは、燃油サーチャージは「飛行機に乗る日(搭乗日)」ではなく、「航空券を購入して決済した日(発券日)」の金額が適用されることです。

 つまり、同じ便の同じ座席でも、いつ発券するかで支払額が変わります。値上げが発表される前に発券さえしてあれば、旧料金がそのまま適用されます。逆に、値上げ後に発券すると、行き先によっては数万円も多く支払うはめになります。

 先述のとおりJALとANAは反映を前倒しにし、見直し間隔も細かくしました。なので、海外旅行を検討している人は、世界情勢のニュースをよく見ておきましょう。「次また上がりそうだ」という気配が出てきたら、その前に発券しておく。仕組みを知っている人だけが、静かに得をしています。