また、境遇は捉え方次第で変えることができます。今、自分が置かれているポジションにやりがいや価値が見出せないのなら、「自分にとって楽しめることはないか」「どんな特技を活かせるか」などと考えてみるのです。

 主観的幸福を高めれば、このプラスの捉え方が自然とできるようになります。過去も未来もすべて幸せに変換することができるのです。

図表 主観的幸福が境遇の捉え方を決める同書より転載 拡大画像表示

成功している人ほど
主観的幸福が高い

 あるビッグデータの調査によると、主観的幸福が高い人は、仕事において有能であるという結果が出ています。例えば、主観的幸福が高い人は主観的幸福が低い人よりも、仕事における生産性が約37%高く、創造性は約3倍で、収入レベルも高いそう。さらに仕事以外の面では、友人が多く、健康で長寿傾向、結婚の成功率も高いという結果も確かめられました。

『「中年の壁」を乗り越える最良の方法』書影絵『「中年の壁」を乗り越える最良の方法』(瀧 靖之 宝島社)

 なぜ主観的幸福の高さでこのような差が出るのか。その理由は、脳科学の観点からも説明がつきます。

 脳には、「快・好き」と感じないことに対しては活発に働かない性質があります。そのためいくらがんばろうとしても、楽しく取り組めないのであれば、能力を発揮できません。反対に、「快・好き」と感じられれば、脳はフル稼働。「快・好き」に反応して、快楽物質ドーパミンが分泌され、脳の報酬系が活発になります。するとますます楽しくなって能力を発揮できる、という好循環が生まれるのです。

 このことからわかるように人は、成功するから幸せなのではありません。主観的幸福が高いから成功するのです。

図表 好きこそものの上手なれ同書より転載 拡大画像表示