背景には、宿泊費が高止まりしていることが挙げられる。外国人観光客(インバウンド)の増加や宿泊税の導入などでホテル代が高騰しているため、「移動と宿泊を兼ねる」夜行列車を使えば数万円ほど費用を抑えることも可能だ。

夜行列車が復活ブームなのに…「東京~大阪」での増便を阻む「JR3社の壁」夜行高速バスも人気だが、フルフラットベッドはまだ少なく、東京~鳴門・高知路線くらいにしか導入されていない Photo:PIXTA

 このニーズを今、夜行高速バスも満たしているが、鉄道は1人当たりのスペースが圧倒的に広く個室タイプもあるので、より快適だ。フルフラットのベッドも、古くから寝台車を連結していた鉄道なら実現しやすい。

 JR東海はルミエールエクスプレスについて、首都圏や関西圏の宿泊費高騰を踏まえ、ライブやイベントなどで夜遅くまで首都圏に残っている層を狙って2年前から構想を手がけていたという。かなり好評だったので、第二弾の運行が期待されている。個室車両が設定されれば、かなり人気を集めそうだ。

 夜行列車ならではの体験も魅力だ。WEST EXPRESS銀河では、深夜に和歌山ラーメンや姫路駅の蕎麦を食べられるイベントを実施したり、各駅で朝から地元の特産品を使った弁当を販売したりしている。これらのグルメも旅の要素のひとつになり、乗ること自体が大きな目的になっている。

夜行列車が復活ブームなのに…「東京~大阪」での増便を阻む「JR3社の壁」【JR西日本】117系 特急「WEST EXPRESS 銀河」の車内~遊星~(山陽本線) Photo:PIXTA
夜行列車が復活ブームなのに…「東京~大阪」での増便を阻む「JR3社の壁」「WEST EXPRESS 銀河」のグリーン個室 Photo:PIXTA

夜行列車の復活を阻む「壁」とは?
東京~大阪で運行しにくい理由

 しかしながら、夜行列車の運行には、いくつかの「壁」がある。