Photo by Yuiki Okusa
コロナ禍によって不採算店となった店舗の整理を経て、2023年度以降は3期連続の増収増益を果たしている「はなまるうどん」。だが前田良博社長は、足元の好業績を「良くない業績の上がり方だ」と評価している。前田社長の真意はどこにあるのか。連載『外食バトルロイヤル』の本稿では、はなまるの前田社長に既存店の収益性改善や価格戦略、コスト構造、今後の出店・成長戦略について話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 大日結貴)
500店規模から400店規模へ縮小
「筋肉質な店舗網」へ刷新
――2026年2月期の営業利益は前期比21%増の24億2700万円と過去最高益を更新し、今期も増収増益で推移しています。手応えを聞かせてください。
新型コロナウイルスのまん延で大きな影響を受け、500店舗規模から400店舗規模まで、店舗網を縮小しました。弱い店舗を閉鎖して強い店舗に絞り込むことで筋肉質な体制を構築しました。規模の拡大よりも内容や質に注力してきたことが今、功を奏しています。
――3期連続で過去最高益を更新しており、より積極的な出店に転じてもよいように見えますが、25年は純増で4店舗、26年も4店舗(9月現在)と、出店ペースは加速していません。
出店ペースが加速しないのは、一定額以上の売り上げが見込め、社員やアルバイトを含めた店舗管理が行き届き、高いレベルのQSC(品質・サービス・清潔さ)を維持できる立地の出店に絞り込んでいるからです。期待する投資効率が見込めない立地には出店しない方針を徹底しています。
――では今後も店舗の出店数は抑える方針なのでしょうか。
今後もこのペースで出店を続けていくのかというと、そんなことはありません。29年度に向けた中期経営計画(売上高480億円、600店舗、営業利益42億円)の通り、成長の原資はあくまで出店です。体質の刷新が完了した今、優良立地への積極的な出店・投資を進めてまいります。
――27年2月期は第2四半期時点で売上高が前年同期比7.3%増、営業利益が同1.8%増と、今期も最高益を更新する勢いです。見通しは?
数字上は堅調ですが、本音を言えば「良くない上がり方」だと捉えています。
不採算店の整理で筋肉質な体質をつくり、過去最高益を更新したが、「良くない」と表現する前田良博社長の真意はどこにあるのか。次ページでは、社長が話す業績への危機感と、今後のうどん業界における生き残り戦略に迫る。







