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2026年3月、独立系プライベートエクイティ(PE)ファンドのロングリーチグループは、カフェ・ベローチェなどの運営会社C-Unitedを外食大手のコロワイドに約440億円で売却した。売却額はEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)倍率約13倍に達する高い評価となった。なぜ参入障壁が低く、激しい競争が起こっているカフェ業態が、これほど高値で売買されるのか。連載『外食バトルロイヤル』の本稿では、本案件を主導したロングリーチグループの陳毅哲プリンシパルに、その理由を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 大日結貴)
業界再編を主導
強みを生かしたポートフォリオを構築
――2026年3月、C-Unitedをコロワイドに約440億円で売却しました。一連の取引をどう評価していますか。
日本のプライベートエクイティ(PE)投資において、業界再編を主導した案件として非常に大きな成果があったと捉えています。ファンドとしてのイグジット(出口戦略)における結果だけでなく、C-Unitedが次の成長フェーズへ進むための最適な選択ができました。
――C-Unitedの売却が成功したのはどのような点が理由でしょうか。
業績が停滞していた3ブランド(珈琲館、カフェ・ベローチェ、カフェ・ド・クリエ)を統合し、業界大手4社(スターバックスコーヒージャパン、コメダ、タリーズコーヒージャパン、ドトールコーヒー)に対抗できる業界5位のプラットフォームへ転換させた点です。各ブランドが明確に異なる強みを持っていたからこそ、効果的なポートフォリオを構築できました。
――特に成功した改善点はどこでしょうか。
特に過小評価されていたのは「カフェ・ベローチェ」です。同店はオペレーションが極めて洗練されており、コーヒー単体であれば15秒ほどで提供できる高い回転率を誇ります。従来は1杯180円という低価格設定でしたが、提供価値に見合う適正価格への改定を進め、現在は380円程度に改定しました。その結果、最も収益性の高い業態となり、店舗単位の利益率は約25%まで改善しました。
高単価、フルサービスの「珈琲館」、女性層に強みを持つ「カフェ・ド・クリエ」、そして高回転の「カフェ・ベローチェ」を統合したことで、カフェ市場の主要ターゲット層を網羅できたことが飛躍の要因です。
――カフェ業態は定期的に再編が起こっています。コメダはPEファンドに2度買収された後に上場し、サンマルクホールディングスはアドバンテッジパートナーズと提携、直近ではスターバックス日本法人の売却もうわさされています。なぜカフェへの投資や再編が活発化しているのでしょうか。
業績が低迷していたカフェ3社を合併させ、高い評価額で売却されるまで成長させたロングリーチグループ。カフェ業態の再編はなぜ起きるのか?次ページでその背景とともに、コロワイドがカフェ業態のM&Aに踏み切った狙いを解き明かす。







