前回の寄稿で、私が最近所有し、想像を圧倒的に超えた情報技術(IT)の所産3つの内、中国製電動ラジコンヘリコプターについて少しマニアックに、そして警鐘も含めて書かせてもらった。
裏話をさせていただくと、このような趣味性が高く、遊びネタのような寄稿をしても良いのだろうか、多少迷った。他の2つのテーマはよりIT寄りであり、この3つがまとめて入った寄稿であれば、そんな風には考えなかったのだが…、ラジコンだけでもかなりページとなり、数回に分けての寄稿となるので、なおさら心配したのだが、編集者U氏の承諾もあり書かせてもらった。
結果、今までのどの寄稿よりも反響が大きく、とてもうれしかった。
今回は、2番目にあげたXPC(クロス・プラットフォーム・コントロール)について書く。
MacでWindowsも使えることを、まだ知らないなんて!?
MacでWindowsが使えるということを知っているWindowsユーザーは、意外に少ない。Macユーザーの間では、Boot Campと言うアップル製のソフトウェアでWindowsを実行できることは良く知られている。ただし、これはMac OSとWindowsを切り替えて使うものであり、市場には、サードパーティによるより使い勝手のよいソフトも存在する。
私は、そうしたソフトを開発する米企業、パラレルスの関係者だが、4年前に、パラレルスに招聘された時、同社が出しているMac OS上でWindowsを同時に使えるソフトウェア(Parallels Desktop for Mac)の存在を知らず、実は、デザイン会社を営んでいる私の家内や当時大学生だった娘から聞き、それが私がこれから入る会社の製品だと知らされたくらいだ。
Macのプロレベルユーザーには普通とまではいかなくても、良く知られた技術だったが、私のように十数年Macから離れていた一般のビジネスマンにとっては、「MacでWindowは使えない」「Windowsを使うにはPCが必要」さらに、「異なったWindows OSを同時に使うにはそれぞれにPCが必要」が普通ではないだろうか。
私の場合、XP、Windows7等々とそれぞれに特化したアプリをどう維持管理するのか、また最新に保つのかは悩ましい課題であった。いくつかの組織のホームページをWindowds7でサポートされないアプリで作っており、Palmでのメモ同様、そのXPマシンが死んだら…との畏れを感じていた。
多くのビジネスマンにとっては、来春マイクロソフトのサポートが打ち切られるXP(ビジネスでデファクトの OS)でしか走らない固有のアプリを、いずれ壊れるXPマシンからどう切り離すか、潜在する深い悩みとなっているのではないだろうか。