ここで改めて、省エネの現代的な意義を確認したい。UNEP(国連環境計画)によれば、持続可能なエネルギー分野での2007年の新規投資は1500億ドル(約15兆円)。中国、インド、ブラジルなどの新興国のシェアが2004年の12%から、2007年には22%に拡大している。

 また、そのうちエネルギー効率化技術へのベンチャーキャピタルやプライベートエクイティといった投資ファンドからの投資は18億ドル(約1800億円)で、2006年比78%増だ。この1800億円という数字は、持続可能なエネルギー分野でのVC/PE投資ファンドからの新規投資の18%にあたり、太陽光に対する投資(30%)に次いで第2位である。

 現在、問題となっている気候変動、地球温暖化対策の文脈で考えると、温室効果ガスの太宗を占めるのはエネルギー起源の二酸化炭素(CO2)であり、地球温暖化対策として最も有効なのはエネルギー消費効率の改善(省エネ)と言われている。IEA(国際エネルギー機関)の推計では、2030年までのCO2削減に最も寄与する技術は、省エネ技術で、実に全世界のCO2削減の58%は省エネ技術によってもたらされる。再生可能エネルギーによる寄与度は20%程度であり、省エネ技術のほうがインパクトは大きい。
 
 もっとも、筆者はこのIEAの推計モデルは、様々な条件を仮定しており、足元で起こっている政策転換や、ライフスタイルの変化と不整合な部分が大きいと見ている。このことについては、当コラムにて別の機会に詳しく説明したいと思う。

海外から見れば
垂涎の技術カタログ

 さて、同協議会がまとめた、「Japanese State-of-the-art Smart Energy Products & Technologies」というカタログをみてみたい。

 7つのサブセクター(生活関連、オフィス、工場、建設・運輸、電力関連、鉄鋼、石油・化学)に分類、35社から提案された、162の最新製品および技術を網羅している。約300ページもある立派なカタログである(ウェブ版が見やすいので是非ご覧いただきたい)

 現在のところ、英語版だけが用意されていて、これから中国語、日本語など各言語版の作成が計画されているようだ。

 ところで、“Smart Energy” という用語についてだが、確かに日本語の「省エネ」に近いニュアンスを持つ場合もあると思われる。ただ、英語では、日本語の「省エネ」に対応するような一つの単語はなく、「省エネ機器」であれば、Energy efficient equipment と、普通、言い表すと思うので、Smart Energy Products/ Smart Energy Technology とは、一体何を指すのか?英語圏の人々、また、新興国の人々に、ちょっと理解されないのではないかと心配になる。