「萌えキャラ」に月額数十万も課金!?
ソシャゲビジネス隆盛の裏にある承認欲求

――僕個人はいくつかプレイしたことがあります。たとえばmixiの「サンシャイン牧場」とかFacebookのゲームアプリとか。ただ、どのゲームも確かにちょっと面白いんですが、課金をするほどハマったことがなくて。なので、ソーシャルゲームで課金する人の気持ちはわからないですね。

 課金をする人というのは次の2つのうちのどちらかのケースが多いんですよ。

 1つはその人の周囲の友達や、ゲーム内の友達も課金サービスを使って自分のキャラを強くしたりしているケース。こういう場合、みんな課金しているから使ってみようと思う人が多いんですね。もう1つが、すでに別のゲームで課金をしたことがあるユーザー。こういう人はそもそも課金のハードルが低いんですね。

 逆に、1人でもくもくとプレイするようなユーザーは、課金に流れにくい傾向はありますね。例外があるとしたら、いわゆる「萌えキャラ」が出てくるようなゲームですかね。これは1人でもくもくとプレイしているユーザーでも課金することが多い。

――ソーシャルゲームをプレイする人は、1ヵ月にどのぐらいのお金を使うものなのでしょうか?

 1人あたりの課金額は、企業によって算出方法が違うので一概には言えないですね。また、ゲームの種類によってもユーザーの課金額は大きく変わってきますが、先ほどの萌えキャラゲームは比較的、ARPPU(Average Revenue Per Payed Useの略、要するに課金ユーザー1人あたりの平均課金額)が高いと言えますね。平均すると1万円/月を越えるゲームも多いです。業界の平均値としては、月に2000円から3000円ってとこですかね。ライトユーザーで500円~1000円/月ですね。ただ、なかには1ヵ月に何十万とか何百万も使うヘビーユーザーもいます。

――ソーシャルゲームのような課金ゲームが現在のようにポピュラーなものになったのはいつぐらいなんでしょうか?

 ブレイクスルーという意味では、「怪盗ロワイヤル」(2009年)や「釣り☆スタ」(2007年)なんかがきっかけじゃないでしょうか。これはモバイルで、GREEやモバゲーなんかが業界を先導しました。一方、PCではmixiでプレイする「サンシャイン牧場」(2009年)なんかがあって、このあたりが、ソーシャルゲームが世の中に認知されるきっかけになったのではないでしょうか。

 ソーシャルゲームは元来、コミュニティを活性化させる役割として暇つぶし的なゲームが登場したというものがあります。だから、ゲームの難易度を楽しむといった、ゲームそのもののおもしろさというのはそれほど問われないわけですね。あくまでコミュニティが中心にあって、そこにゲームが付随していると。暇つぶし的な要素が強い。

 だから、GREEもモバゲーも当時はSNSだったわけです。今はすっかりソーシャルゲームの会社になりましたが。一方、現在はGREEやモバゲーなどを介さず、直接アプリをダウンロードしてプレイするゲームが増えてきました。たとえば「パズドラ」なんかがそうですね。これを「ネイティブアプリ」と呼んでいます。そうすると、コミュニティを活性化させるという意味での本来の意味でのソーシャルゲームではなくなってきていますね。