相手が認めてほしいことを褒めなさい

「1時間叱り続けることはできるのに、1時間褒め続けることができない日本人」<br />【佐々木圭一×坪田信貴】(中編)

坪田 アドラー心理学というのがあるんですが、アドラーさんは、「相手が褒めてほしいことを褒めなさい」と言っています。たとえば、子どもが80点のテスト用紙を喜んで持ち帰ってきたら「すごいね、80点で偉いね」と親の価値観で褒めるんじゃなくて「どういうところがうれしかった?」と聞く。「私にも教えて」と伝えることで、喜んでいた理由は点数ではなく、友達に勝ったことかもしれない。努力して点数が伸びたことかもしれない。先生に褒められたことがうれしいのかもしれない、と答えが変わってくるんです。
 その中身を聞いてから「あ、先生に褒められたのがうれしいんだね」と共感する。「私も、喜んでるあなたを見るのがうれしいわ」と。もしここで「80点なんて偉いね」とか「頑張ったからだね」と言ってしまうと「親の価値観でいかなきゃ」と子ども自身が感じてしまうんです。すると、次のテストが78点だったら子どもとしては「どうしよう」となるし、親御さんも、「前回より2点下がったけど、頑張ってたし、何て言おうかな」となっちゃう。
 大切なのはこちら側の価値観ではなく、相手の価値観で褒めること。それも『伝え方が9割』に体系的に書いてありますよね。

佐々木 はい。ありがとうございます。


【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

「1時間叱り続けることはできるのに、1時間褒め続けることができない日本人」<br />【佐々木圭一×坪田信貴】(中編)価格:¥1,470(税込) 四六判・並製 ISBN:978-4-478-01721-0

◆佐々木圭一『伝え方が9割』

58万部突破のベストセラー。入社当時ダメダメ社員だった著者が、なぜヒット連発のコピーライターになれたのか。著者は、膨大な量のコトバ・コピーを見続け、研究し、ついに「伝え方には技術があり、共通のルールがある」「感動的なコトバはつくることができる」ことを発見!!
無理なお願いも形勢不利な勝負も!伝え方で結果が変わる「超具体的な方法」が、この本にはかかれてあります。

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「1時間叱り続けることはできるのに、1時間褒め続けることができない日本人」<br />【佐々木圭一×坪田信貴】(中編)

◆坪田信貴氏著書
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』

発売5ヵ月で35万部を突破したベストセラー。高校2年生にして、小学4年レベルの学力のギャルをいかにして慶應義塾大学現役合格にまで導いたかが、軽妙な、笑いを誘うタッチで描かれている。その笑って泣ける感動的なストーリーのみならず、「ダメな人間などいません、ダメな指導者がいるだけなのです」と語る著者の、子どもや部下のやる気を引き出す心理学テクニックにも注目が集まっている。

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「伝え方が9割」バックナンバー

第1回 無理めな、あの人に デートOKをもらうコトバとは??

第2回 チカン多発地域!ある看板をつけたら チカンが発生しなくなった、そのコトバとは??

第3回 困った自転車放置!ある看板をつけたら放置がなくなる、そのコトバとは?

第4回 子どもが言っても勉強しない!言い方を変えたら、勉強をはじめたそのコトバとは?

第5回 いままで伝えることが苦手だった人のほうが、この方法で劇的に人生が変わる【本田直之×佐々木圭一】(前編)

第6回 伝える技術って、相手のことを想像する技術でもあるんです。【本田直之×佐々木圭一】(後編)

第7回 「相手のことを想像して伝える」それが、この本に書いてあるすべて【姜尚中×佐々木圭一】(前編)

第8回「心」という小説を書くことで、亡くなった息子に近づきたかった【姜尚中×佐々木圭一】(後編)

第9回 なぜDJポリスの伝え方が、群集を動かしたのか?そこに使われていた「伝え方のレシピ」。

第10回 DJポリスが伝え方で使った「チームワーク化」。これを使えば動かない人も動く。

第11回 実は隠れコンセプトは「相手のことを想像する技術」【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(前編)

第12回 上司は、自分が上司にやっていることを部下にも同じように求める【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(後編) 

第13回 伝え方を身につけたら、日本企業は強くなる【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(前編)

第14回 技術者こそ、伝え方の技術を学べばいい【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(後編)

第15回 自分を世の中にどう伝えていくかが重要なこと、みんな肌で感じ始めてきてる【しずる村上×佐々木圭一】(前編)

第16回 世の中のいい言葉には、法則がある【しずる村上×佐々木圭一】(後編)

第17回 伝え方で勝利!オリンピック東京招致プレゼン

第18回 2013年は、話しベタ日本人の「伝え方元年」

第19回 「あ、これは本物の本だな」と思ったんです【佐々木圭一×鈴木おさむ】(前編)

第20回 ほんのちょっとのサービス精神が、奇跡を生んだりする【佐々木圭一×鈴木おさむ】(後編)

第21回 【第1回】就活も、伝え方が9割 編
面接官のことを想像する

第22回 「小林さんが憲法を読んで伝えるというのは、まさに伝え方のギャップ法ですね」【小林麻耶×佐々木圭一】(前編)

第23回 「学べば“強い言葉”は誰でも作れます」【佐々木圭一×小林麻耶】(後編)

第24回 「相手の立場になって、考え抜いているか」【佐々木圭一×小西利行】(前編)

第25回 「伝え方を伝承するためにも、コピーライティング学を作りたい」
【佐々木圭一×小西利行】(後編)

第26回 なぜAKB総選挙で名言が生まれるのか?『伝え方が9割』佐々木圭一が解説!

第27回 「この先生の話は面白く聞けるのに、どうしてあの先生の話は眠くなるのか」【佐々木圭一×坪田信貴】(前編)