トヨタ自動車の
タカダ式為替感応度分析

 タカダ式感応度分析の具体的な解法は、『高田直芳の実践会計講座「経営分析」入門』の第3章第3節をご覧いただくとして、以下ではトヨタ自動車などを例に、その概要を説明する。

次の〔図表 4〕は、2013年12月期に係るトヨタ自動車のタカダ式感応度分析表(要約版)である。

 〔図表 4〕の(1)が〔図表 2〕の(1)に対応し、〔図表 4〕の(2)が〔図表 2〕の(2)と(3)に対応している。また、〔図表 4〕右端にある実線の色は、〔図表 5〕以降に対応している。

 〔図表 4〕のトヨタ自動車の解析結果を、各四半期ごとに計算して、時系列の折れ線グラフで描いたのが、次の〔図表 5〕である。この図表の右端に、〔図表 4〕の金額を表示している。

 〔図表 5〕を見ると、黒色の実線で描いた営業利益(トータル)は、円安(赤色の実線)の恩恵よりも、自らの実需(青色の実線)に負うところが大きいことがわかる。これがトヨタの実力だ。

 〔図表 4〕(1)にある「為替レートの変化による営業利益の増減」を、その期間に対応した「円相場の変化額」で割ると、「タカダ式為替感応度」を求めることができる。次の 〔図表 6〕は、トヨタ自動車の計算結果である。

 〔図表 6〕の計算結果は、1ドルあたり1円の円安または円高によって、トヨタ自動車の営業利益は132億円の増減があることを表わす。

パナソニックと
東芝とイオンのケース

 次の〔図表 7〕はパナソニックである。

 〔図表 7〕のパナソニックは、為替レート(赤色の実線)の影響をほとんど受けず、トヨタ自動車と同じく実需(青色の実線)に基づいた業績であることを示している。ただし、2013年はその実需がさえないために、黒色の実線で描いた営業利益(トータル)も下降傾向を示している。