フロントラインで活躍している人は、70歳になっても80歳になっても老害の症状はまったく見られない。それどころか、凄みを増してくる。多少、記憶力は落ちても、それを補って余りある経験と道理を見抜く洞察力がある。

 一方で、40歳でもすでに老害の兆候を見せ始める人もいる。未来よりも過去に視点を置き、自分が変化するよりも、快適な環境の中で安住したいと思い始めたときに、老害の兆候は表れてくる。老害にかかるかどうかは、自分の努力と意識次第でもあるのだ。

 さて、ここまで偉そうに書いてきたのだが、こんなことを力説している時点で、私自身も、すでにかなり重症の老害にかかっているような気がしてきた。常に未来に視点を合わせ、変化を恐れずに生きていこうとあらためて思う次第である。

(構成/大高志帆)

※なお、本記事は守秘義務の観点から事案の内容や設定の一部を改変させていただいているところがあります。

◆編集部からお知らせ◆

時間泥棒、高い報酬だけが問題ではなかった!<br />「老害役員」が緩やかに導く“組織の死”

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