

脳波で何かを操作するというと、心の中で念じることを想像しがちだ。しかし実際には、EEGセンサおよびMindRDRアプリはユーザーの思考を読むことはできない。脳波の活動をモニター、分析し、ユーザーが何かに集中しているのか、それともリラックスした状態にあるかを査定するだけ。したがって脳波で写真を撮るには、ちょっとしたコツがいるという。
ヘッドセットとGoogle Glassを装着、Glassをカメラモードにすると、目の前のスクリーン中央に線が現れる。写真を撮るには、この線をスクリーン上方に動かす必要がある。線が動くのは、脳波が集中モードになっているときだ。
MindRDRによれば、九九を唱えたり、アルファベットをZから逆に唱えたりするなど、何かほかのことに集中するようにすると、うまくいくというから不思議だ。
線を上に移動させて写真が撮れたら、そのときの脳波をモニターした結果とともに、MindRDRのツイッターアカウントにアップすることができる。脳波の結果は「Meditation(リラックス)」「Attention(集中)」の2分野で数字とアイコンで表示される。これを見れば、そのときの自分がどの程度集中していたのか、あるいはリラックスしていたのかがわかる。
ツイッターを見ると、いろいろな人の結果を見ることができて、おもしろい。
現在のアプリでは、写真を撮ることしかできないが、将来的にはもっとさまざまなコントロールを脳波で行えるようにし、多発性硬化症や四肢まひの人々に利用してもらうことが目標だ。すでにスティーブン・ホーキング博士らと、MindRDRの可能性について話し合っているという。
なお、MindRDRは無料のアプリで、オープンソースである。
(岡 真由美/5時から作家塾(R))