記憶法がベースになって誕生したマインドマップ

 最初に学生の関心をつかむ、インパクトのある締めくくりにする、大切な事柄は具体例を出したりして繰り返す、ユーモアを交える、声のメリハリをつける、ジェスチャーを使う……。

 その効果は抜群で、後に彼は米Forbes誌の選ぶ世界トップ5の講演者に選出されるまでになった。

 次に、同じ要素をノートの記述法にも盛り込めないかと思案した。

 テーマをイメージで表す、色を効果的に使う、放射状の階層構造を使って情報を整理する、全体像と詳細が一度に見えるようにする、キーワードやキーイメージに情報を凝縮する、目に楽しく、面白く描く……。

 試行を繰り返しながらマインドマップを生み出すプロセスについては、ダイヤモンドオンラインの過去の記事、「マインドマップはいかにして生まれたか?」に詳しい。

 世の中には多種多様な図解法やノートの記述法がある。その中で、マインドマップの最大の特徴は「そのベースが記憶法であること」と言えるだろう。

マインドマップは何かを覚えるためだけでなく、人の名前が思い出せないときなど「失った記憶」を探し出すにも大変便利なツールだ。思い出したい中心を空白にしたまま、関連することをかき込んでいくと、思い出す確率が高まる。(『新版 ザ・マインドマップ』より)
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