お客様にとって最適な1品を提案したい

社員のベクトルを合わせてお客様に感動を与える、<br />それがゼビオ流ビジネスモデル諸橋社長は、お客様のナマの声を聴くために、今でも売り場に出て自ら接客するようにしているという。

諸橋:合っていますよ。少し補足するなら、「利益」の源泉となる小売業にしても、単なるモノ売りに終始せず、お客様と長期的な関係性を築きながらスポーツ関連の商品やサービスを提供していきたいという思いがあるということです。

川上:そうですよね。だからゼビオの従業員は全員「スポーツナビゲーター」と呼ばれているんですよね。

諸橋:はい。この商品が安いから、流行っているからと安易にすすめるのではだめ。お客様のお話をお伺いした上で、その方にとって最適な1品を提案したいと思っているんです。お客様の人生の中のスポーツに関わる場面で、私たちがそっとプロデュースする。そんな感覚で従業員がお客様に向き合っています。

川上:小売業を軸にその周辺事業も手がけていると、お客様との接点が増えますね。ゼビオのドラッグストアでその存在を知り、その後、何か運動を始めようと思ったときにスポーツ用品店でウェアを揃え、スポーツスクールに通う……といった関わり方もできますね。

諸橋:そうなんです。知っていただく入口はどこでも構いません。大事なのは、お客様がゼビオを知ることで、よりスポーツを好きになってくれて、スポーツを楽しむ人が増えて、ひいてはスポーツ産業全体に活気が出ること。ゼビオはそこを目指しているし、それがお客様の感動にも結びついていくと思っています。(続く)

※次回は、12月1日(月)に掲載します。