みなみ・そういちろう
1999年、モルガン・スタンレー証券に入社。2004年、幼少期より興味があったスポーツビジネスに携わるべく、楽天イーグルスの創業メンバーとなり、初年度から黒字化成功に貢献。その後、株式会社ビズリーチを創業し、2009年4月、管理職・グローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を開設。現在、登録会員数は38万人で、2700社の企業がデータベースとして利用。

朝倉 ちなみに辞めた後どうするかというのは、職人やプロフェッショナルの世界では当たり前の考え方です。組織や肩書きから離れ、個人として何ができるかを考えることがプロフェッショナルには必要な要素だと思います。組織に所属しなくても価値を発揮できれば、組織に依存する必要はなくなりますから。日本では、ホワイトカラーの人たちが自分のスキルに対して意識を持つこと、そしてリーダー層の流動性を高めていくことが大切だと思います。そういう意味では、日本もずいぶん変わりました。我々の世代は、銀行が破綻するという衝撃的な現実を目の当たりにしたので、働くことに対する意識が変わった人が多いと思います。一生安泰だと思われていた組織が、そうではなくなりましたからね。

南 組織に所属することと、しないこと。どちらがリスクでしょうね。

朝倉 アメリカ社会の発想なら、大企業含め組織に依存することがリスクで、むしろフリーランスのほうがリスクは低いと考えます。リスクには自律的なものと他律的なものがあって、自分でコントロールできない他律的なリスクは取りたくないという考えでしょう。組織がどうなるかに自分の人生をかけたくないという発想ですね。

南 最近の就職動向を見ると、大企業志向に振れているような気がしますが、それについてはどう考えますか?

朝倉 そうですね。ファーストキャリアに日本の大企業を選ぶのはいいと思います。社会人としての基本動作を学べますから。ただ、そこで一生を過ごすと決めつけないことが必要ではないでしょうか。アメリカでもトレーニングシステムが充実しているという理由で最初に大企業を選ぶ人は多いですよ。

組織で価値を発揮する組織価値の人
外で価値を発揮する市場価値の人

南 今後働き方が変わり、産業も成長していくなかで、ビジネスパーソンが市場価値を高めるには何をすればいいと思いますか?