消費者の「買いたい」を
可視化するゼロ次仮説

 わが社では、クライアントの製品開発プロジェクトに当初から携わる場合、「ゼロ次仮説」を立案します。企業が、自身の思い込みで作る一次的な仮説以前の段階で立てる仮説をこう呼びます。

 ゼロ次仮説は、その検証の手法として、最初から消費者を巻き込んだブレストを採用します。グループインタビューの形式を取り、「もし、○○な時にこれを使えば……」など、ゼロ次仮説を消費者たちの会話の中に“放り込んで”みると、それに対してどんなキーワードが返ってくるか、そこからどんなコンセプトが生まれてくるのか。

 もしくは、ある方向に強いバイアスをかけた時、想定した反応が得られるかどうかなど、調査対象製品のコンセプトに関して、消費者に自由にブレストし、楽しんでもらうことがが重要で、いろいろなキーワードやストーリーを投げかけ、消費者の中にある真の購買人格であるインサイトを引き出していく、ある意味、心理分析にも似たプロセスを繰り返していきます。 

 こうすることでクライアント企業は、製品開発前から消費者の購買マインドに少しずつ近づいていくことが出来るのです。これは、プロダクトアウト(=作り手視点)ありきの姿勢で想定ターゲットを絞り込まず、消費者のインサイトを探し出す調査メソッドとしてきわめて有効です。 

 次に、既存顧客データを活用して、どんなマーケティング施策が購買に大きく影響を与えるのかを可視化し、販促効率を上げる手立てを打っていきます。最近は特に、ソーシャルメディアの影響を無視できません。その製品のカテゴリー全体、および、競合商品の評判をネット上の声から収集し、より精度の高い仮説を立てることが可能になってきたことを実感しています。

 こうしたPDCAを速く回していくと、次第に、企業が思いもよらなかった消費者インサイトが浮き彫りになってきます。そこに“思い込み”が入る余地はありません。

 どうでしょう。今までの製品開発における市場調査のプロセスやソリューションを、そろそろ見直してみませんか。