ミリアド裁判の結果は、
他国や人工合成の遺伝子にどう影響するか?

 米国では現在、「自然に存在する遺伝子は特許対象とはならない」という認識が共有され、特許の拘束が減り、遺伝子に関する研究や医療技術が進展・拡大しています。ミリアド社のように、特許に基づいた遺伝子検査ビジネスは、新たなビジネスモデルを考え直さなければならないでしょう。

 一方、フォーリー・ラードナー法律事務所(Foley & Lardner LLP)のコーティニー•ブリニカホフ氏によると、日本やカナダ、欧州、オーストラリア等では、自然に存在する遺伝子の特許が認められています。

http://www.mondaq.com/unitedstates/x/237668/Patent/Dispelling+The+Myriad+Gene+Patent+Harmonization+Myth

 当然、ミリアド裁判の結果は、それらの国に衝撃を与えています。この点については、次回のテーマにしたいと思います。

 また今回議論しませんでしたが、ミリアド事件で、最高裁は2つ目の争点として、自然産物でない人工的に合成された遺伝子は特許で保護されると判断しました。バイオ企業はこちらの特許を用いて、技術革新を推進しています。そういった中で、医薬品の製造や疾患の検査、さらに医療以外の分野でたとえば遺伝子組み換え食物などに関する特許の問題が議論されています。「生命の特許」の話題は尽きません。