さらに私立中学受験のための塾代も念頭に入れておきたい。私立中学を目指す小学生のほとんどが小学4年生か5年生から塾通いをする。受ける科目数や通う年数にもよるが、「小4からの3年間で300万円」が目安。加えて一校2万円以上の受験料もかかる。

 小学4年生からの塾代と、私立中学、私立高校の費用の合計は1000万円近くにもなる計算だ。子どもが2人、3人の場合、ひとりだけ私立というわけにいかず、たいてい「上の子にならえ」となることも覚えておこう。そうなると、高校卒業までに2000万円、3000万円の出費となる。私立校に通っている子どもがいる人は「どうりでお金が貯まらないはずだ」と思うことだろう。

私立中学受験コースを選択すると
毎年100万円超の出費が12年間続く

 子どもの教育費については「高校までにかかる教育費は毎年の収入の中から捻出する。大学等の学費は1年あたり100万円前後かかるので、子どもが高校を卒業するまでにできる限り貯めておこう」というのが一般的なFPのアドバイスだ。

 しかし、これは高校まで公立に通った場合。私立中学受験のコースを選ぶと、小学校高学年から大学卒業まで12年もの間、年100万円前後のお金がかかるようになる。「大学の費用はコツコツ貯めておき、入学後にそれを使う」アドバイスは当てはまらず、「12年間100万円を払い続けることができるか」を考えなくてはならない。

 給与水準が高めの某外資系企業の社員向けのライフプランセミナーで「30歳から毎年200万円貯蓄し続けると、60歳でいくら貯まっているのか試算する」というワークを行ったことがある。

 結婚後30歳時点の貯蓄残高は600万円で、途中、貯蓄を取り崩すライフイベントは、マイホーム購入と子ども2人の大学進学費用で、55歳以降は収入ダウンに合わせ貯蓄に回す金額をペースダウンするなど、いくつか条件を付ける。

 30代半ばでマイホーム購入の頭金・諸経費の支払いのために1300万円使う。50歳くらいから毎年120万~150万円の大学の学費等を貯蓄から捻出すると、60歳時点の貯蓄残高は3700万円前後という試算結果になった。60歳で700万円残っている住宅ローンを一括返済すると、老後資金は「3000万円+退職金」を確保できる。