素直に人の話を聞けるか?

 上手くいかない人は、「ゼロか1」かで判断してしまいがちです。単純に割り切るのです。でも実は、ゼロと1の間には、0.33もあれば、0.75もあるのです。単純な人やバイアスがかかってものを見る人は、0.33はゼロと見るし、0.75は1なのです。しかし、それではうまくいきません。0.33は0.33だし、0.75は0.75なのです。

 松下電器の創業者である松下幸之助さんは、「人が成功するために一つだけ資質が必要だとすれば、それは素直さだ」とおっしゃっています。『素直な心になるために』という本も出版されています。素直さというのは、つまり謙虚さなのです。

 素直で謙虚な目で、顧客のこと、ライバル会社のことを見ることができるかどうか。それが、経営者に求められる大切な資質の一つなのです。

 素直でない人の弊害を松下幸之助さんは二つ挙げておられます。

 まず、一つ目は、素直でない人は人の話を聞けませんから、「他人の知恵を活かせない」ということです。これだけ複雑化した世の中で、他人の話を聞き、衆知を集めなければ、とくに大きなビジネスでライバルに勝てるということはありません。

 そして、素直でない人の弊害の二つ目は、人の話を素直に聞けない人には、人はそのうち話をしなくなり、さらには、協力してくれなくなるということです。

 少し儲かったりうまくいくと、傲慢になる人もいますが、本当に成功するためには、いつも素直さや謙虚さを自分が持っているかを反省することが大切ですね。それが、顧客が求めるQPSを提供し、業績を伸ばす大前提なのです。

 次回は、今回をさらに一歩踏み込んで、他社に先駆けて、他社が出せないQPSの組み合わせを見極めるために行う「正しい努力」とは何かについてお話しします。