◆今回の離婚トラブル/前妻が不倫の末、再婚。その事実を隠し、子どもと面会させてもらえず養育費だけを請求されていた

<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名。年齢は現在)>
夫:大野和彦(42歳)→会社員(年収700万円)☆今回の相談者
前妻:本村千恵(43歳)→専業主婦
前妻の再婚相手:本村隆(39歳)→会社員(年収600万円)
前妻の子:本村陸斗(16歳)→和彦さんと千恵さんの長男
    :本村莉子(13歳)→和彦さんと千恵さんの長女

・夫婦の状況とトラブルの経緯

「再婚しない」前提の前妻に子ども2人の養育費を月16万円支払っていた男性。前妻は不倫関係にあった男性と離婚からわずか1年後に再婚しましたが、この事実を隠し、子どもとの面会も一切許さず、男性は死んだと子どもに伝えていました。養育費の見直しを迫った男性に前妻は……。


 きっかけは一本の電話でした。「せっかく離婚できたのに、これじゃ、まるで生き地獄ですよ!」

 今回紹介する相談者は大野和彦さん。和彦さんは現在42歳、食品商社の営業で年収は700万円くらい。言ってみれば、どこにでもいる普通のサラリーマンです。和彦さんの顔はまさに「鬼の形相」で、烈火のごとく私に迫ってきました。顔の表面には脂汗がにじみ出ており、また両目の下には大きなクマができており、少し尋常ではない顔つきでした。

「将来を考えて真面目に付き合っている人もいるんですが、このままじゃ再婚どころじゃないですよ。子どもを作ろうなんて夢のまた夢。働いても働いても、前妻に仕送りするばかりで、貯金なんてろくにできやしない。何のために働いているのか……馬鹿馬鹿しいですよ!」

 和彦さんは8年前に前妻(千恵さん)と離婚したのですが、和彦さんと前妻の間には長男(陸斗くん、当時8歳)と、長女(莉子ちゃん、当時5歳)がいたそうです。話し合いの末、陸斗くん、莉子ちゃんの親権はどちらも前妻が持つことに決まり、その代わりに和彦さんは前妻に対し2人の養育費として1人あたり毎月8万円を支払うという約束をしたようです。毎月の手取りがわずか30万円の和彦さんにとって、養育費はその半分以上を占めるのですから、財布がスッカラカンなのも無理はありません。

前妻が隠してたのは
再婚だけではなかった

 ここまで和彦さんの話を聞いてみて、私にはどうしても気になることがありました。それは子どもとの面会です。和彦さんは身銭を削って欠かさず援助を続けているのだから、何かしら見返りがなければやっていられないでしょう。せめて子どもの顔を見て安心したり、手をにぎって成長の跡を感じたり、相談に乗って励ましたりすることができれば、お金以外の面で「自分が息子、娘の父親であること」を実感することができ、ここまで前妻に対して敵意をむき出しにすることもなかったかもしれません。しかし、実際のところ、どうだったのでしょうか?私がそのことを聞くやいなや、和彦さんの声のボリュームはいきなり5倍に跳ね上がったのです。