日本のビジネススクールはどこがおかしいのか?
その証拠っていうわけではないんですが、ハーバードビジネススクールってどんな授業をしてるかご存知ですか? 僕はハーバード出身者ではないんですけど、いろんな人から聞いたところだと、ここではレクチャーをやらないんですよ。
わかりますか? つまり、「学び」だけに特化したような座学の講義がない。では何をやるのかというと、ケーススタディです。実際にあった企業の過去の状況を元にいろいろと議論し合うわけです。
なぜこんなことになるのかというと、やっぱりビジネスの世界には普遍的な理論というものがほとんどないからです。本来、ビジネスというのは「考える」がメインの世界なわけですね。
ところが、日本人って真面目だし、マネが大好き。「学ぶ」というのはもともと「まねぶ」ですからね。そうなると、ビジネススクールとかMBAというのも「学ぶ」の姿勢になっちゃうわけです。僕の知っている限りでは、日本のビジネススクールだと5割以上がレクチャーですよね。本来の姿からはずいぶんかけ離れてしまっている。
今日お越しのみなさんはビジネスマンだという前提でお話ししていますけど、ビジネスの世界の大前提は何かというと、それはまず「競合に勝たなければいけない」ということです。
もちろん法律違反はいけませんけど、どういう形で勝ってもいいんです。何かを学んだ結果として勝ってもいいし、何かを考えた結果として勝ってもいい。ただ、状況や局面によって、どちらのほうがベターなのかというのは変わってくる。そこをちゃんと見極めないといけませんよ、ということなんです。
(次はいよいよ「いいアイデアをどう出すか?」という主題へ!)
[第2回に続く 次は12/12(土)配信予定]