2.解決しようと思わないで話を聴く

 また、相手の話を聴くときは、それを解決しようなどと思わない方がよく聴けます。

 実際のところ、こうした聴き方ができれば、多くのケースでそれ以上の対策が必要なくなってしまいます。

 なぜなら、相手は「受け入れてもらえた」と感じ、癒やされるからです。

 本当に解決が必要なことであれば、よくよく聴いた後に必要な質問などをして、解決策を一緒に考えていけばいいでしょう。

 その際に、最も必要な質問は、「私に何かできることはありますか?」だと思います。

 つまり、自分に対する「役割期待」を尋ねる、ということです。

 話をじっくりと聴いてもらう前には、ぐちゃぐちゃだった頭の中も、無条件に話を聴いてもらうことによって整理されてくるでしょう。

 そうして話をする中で「これは自分自身にしか取り組めない問題だ」と、相手が気づくかもしれません。あるいは、シンプルで適切な役割期待を思いついているかもしれません。