デキる男のスキンケアは
「ライン使い」に

 男性のスキンケアというと、洗顔やシェービング、そのほか化粧水、オールインワンジェルあたりを思い浮かべるのではないだろうか。

「男性が行っているケアは、水で顔を洗うか、フォーム(泡)やジェルで顔を洗う、あるいはひげを剃るくらいではないでしょうか。抵抗なく使えるのは化粧水やオールインワンジェルで、乳液やクリームとなった途端に、どう使えばいいかわからないという男性も多いんです」

 また、男性の肌やスキンケア方法に関する正しい知識が少ない中で、男性自身の肌への思い込みやメーカーが打ち出す商品訴求による影響も大きい。

「多くの男性には、”オトコの肌は皮脂が多くてべたつく”とか”スキンケアは面倒くさい”といった意識がありますよね。だからこそ、市場のメンズスキンケアアイテムにはオールインワンの化粧水やジェルが多い。”みずみずしい・さっぱり””1つで簡単”といった訴求によって、ひとまずオールインワンから始めてみるという男性は多いです」

 しかし、原口さんによると、「男性も40代以降はケア不足による肌の乾燥や弾力の低下、ごわつきが現れやすくなるため、水分と油分をそれぞれバランスよく補った保湿ケアが重要」とのこと。美容意識の高い男性は、すでにオールインワンアイテムから、季節や肌状態にあわせて組み合わせや量を調節できる「ライン使い」のケアにシフトしている。

原口さんがすすめるのは、化粧水と乳液の2ステップケア。

「化粧水でまず水分をたっぷりと与えてあげて、その後に乳液で水分と程良い油分を与えて保湿する。この2ステップで、肌がふっくらなめらかに整いますよ。これまでスキンケアを疎かにしていた方ほど、乳液を使った後の肌の質感の変化に驚くはずです」

 最近はメンズ用の乳液も増えてきているので、自分が心地よく使えるテクスチャーのアイテムを1本用意しておこう。オールインワンでは行えないきめ細やかなケアが、健やかで若々しい肌づくりにつながる。