井手ゆきえ

医学ライター
医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。
第375回
経口薬もIoT化、センサー内蔵で「いつ飲んだか」を管理
井手ゆきえ
昨年秋、米国食品医薬品局(FDA)が服用センサー内蔵の経口薬を承認した。日本でも発売されている統合失調症の治療薬「アリピプラゾール(製品名:エビリファイ)」に0.5ミリ四方のセンサーを組み込んだもの。
経口薬もIoT化、センサー内蔵で「いつ飲んだか」を管理
第374回
犬を飼う人は長生きする!「トイ」より「猟犬タイプ」がおすすめ
井手ゆきえ
今年は戌年。ということで、今回のお題は「犬」です。昨年末、スウェーデン・ウプサラ大学の研究チームが「犬を飼っていると死亡リスクや心臓病リスクが減る」との調査結果を報告した。特に、一人暮らしの人で顕著にリスクが減少するようだ。
犬を飼う人は長生きする!「トイ」より「猟犬タイプ」がおすすめ
第373回
禁煙何年で発がんリスク「帳消し」に?女性11年、男性は…
井手ゆきえ
喫煙が発がんリスクなのは、もはや全世界の常識。ところが、2016年の国民健康・栄養調査によると40代、50代の男性の喫煙率は約4割、女性は13%前後と、決して低くはない。次年度からたばこ税が上がりそうな気配もあり、今年こそは禁煙を、と思う人もいるだろう。
禁煙何年で発がんリスク「帳消し」に?女性11年、男性は…
第372回
アスパラガスを食べた後のおしっこのニオイがわかる人・わからない人
井手ゆきえ
英国医師会誌は毎年、クリスマス号にユーモラスな研究を掲載する。2016年の文献を紹介しよう。お題は「アスパラガス問題」である。日本人にはピンとこないが、アスパラガスを食べた後は尿の臭いが強烈な悪臭に変わるらしい。ところが、その悪臭を感じる人と感じない人がいる。
アスパラガスを食べた後のおしっこのニオイがわかる人・わからない人
第371回
米国砂糖業界、不利な健康リスクデータを半世紀も隠蔽?
井手ゆきえ
先月、生物学の専門誌に約50年前、米砂糖業界が砂糖の健康リスクに関する研究を闇に葬った、との論文が掲載された。米UCLAの研究チームが当時の米砂糖研究財団(SRF、現砂糖協会)の内部文書を調べ、明らかにしたもの。
米国砂糖業界、不利な健康リスクデータを半世紀も隠蔽?
第370回
「野菜が最初」ではなく「糖質を最後」が正解、食べ順で血糖値急上昇抑制
井手ゆきえ
食べる順番ダイエット、なるものがある。食事の際に、いきなり「主食」から食べ始めず、食物繊維たっぷりの野菜から食べる、というもの。美容目的だけではなく、食後に生じる血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を抑えるため、糖尿病予備群や2型糖尿病の患者にも“処方”される。
「野菜が最初」ではなく「糖質を最後」が正解、食べ順で血糖値急上昇抑制
第369回
ストレスで男性の発がんリスク上昇、国立がんセンターの研究
井手ゆきえ
あなたは普段の生活で、どの程度ストレスを感じていますか? 「少しだけ」「平均的(人並み)」「たくさん」──。国立がん研究センターの「JPHC研究」によると、精神的ストレスを「強く」感じている人は、発がんリスクが高いようだ。
ストレスで男性の発がんリスク上昇、国立がんセンターの研究
第368回
慢性便秘にロダンの「考える人」ポーズが効果、米研究
井手ゆきえ
高齢者の増加を背景に、今や慢性的な便秘に悩んでいる人は1000万人を超えるらしい。本邦初の「慢性便秘症診療ガイドライン」によると、便秘「症」とは「排便回数の減少による腹痛、おなかの張り、硬便による排便困難、過度の怒責──いきむこと、便排出障害で軟便でもなかなか出ない、残便感でトイレに何度も行く」などの自覚症状があり、検査や治療を必要とするもの、と定義される。
慢性便秘にロダンの「考える人」ポーズが効果、米研究
第367回
認知症と性格の関係、責任感が強い人はなりにくい!?
井手ゆきえ
認知症になりにくい性格はあるのだろうか──。実はすでに性格特性のうち、「誠実さ」が予防的に働く、という研究結果が複数報告されている。さらに先日、米フロリダ州立大学の研究グループから「誠実さ」を構成する細かい要素のうち、何が最も認知症予防と関連するのかという報告があった。
認知症と性格の関係、責任感が強い人はなりにくい!?
第366回
対人過敏は早く老ける?遺伝子レベルに影響
井手ゆきえ
ある転職サイトの調査によると、転職・退職理由の第1位は「人間関係」だそうだ。前職の経験から対人関係を過剰に意識してしまい、転職を繰り返してしまうケースも少なくないとか。しかも先日、山形大学の研究グループから、対人関係に過敏な人は細胞レベルで「老けやすい」という研究結果が報告された。
対人過敏は早く老ける?遺伝子レベルに影響
第365回
がん代替療法の選択で死亡率は最大5倍超に、米国の研究
井手ゆきえ
誰でもがん治療は怖い。告知のショックから立ち直る間もなく情報の波に翻弄され、重大な決断を迫られる。この選択が自分の生命を左右するかもしれない、という恐怖に不安が募る。んなとき「がんが消えた!」「免疫でがん細胞をたたく」等の“万能感”と“わかりやすさ”が差し出されたら、どうだろう。
がん代替療法の選択で死亡率は最大5倍超に、米国の研究
第364回
「手洗い」こそ感染症予防に最強!米CDC推奨の方法とは
井手ゆきえ
インフルエンザに食中毒と、秋~冬にかけては感染症に注意が必要な季節。発症してから慌てるより予防に力を入れよう。感染症の予防策のうち、手軽だが最も強力なのは「手洗い」だ。外出後や食事の前には必ず手を洗いたい。幼児じゃないんだからと侮るなかれ。
「手洗い」こそ感染症予防に最強!米CDC推奨の方法とは
第363回
認知症になっていない69~71歳は何を食べてきたか
井手ゆきえ
男女とも「人生80年」が当たり前になった日本人。健康寿命を引き延ばし、いかに認知機能を維持するかは個々人の生活習慣にかかっている。そこで気になるのは認知機能を保っている高齢者の食生活だ。
認知症になっていない69~71歳は何を食べてきたか
第362回
もし妻が乳がんになったら、配偶者にはどんな影響があるか
井手ゆきえ
今月はピンクリボン月間──乳がん啓発月間だ。日本の女性は40歳未満の若年成人と60歳未満の閉経前に発症のピークがある。乳がんは現役世代を直撃するのだ。万が一、妻が乳がんに罹患したら配偶者にどんな影響があるのだろう。
もし妻が乳がんになったら、配偶者にはどんな影響があるか
第361回
インスタの投稿写真でうつ病を診断!?ハーバード大が研究
井手ゆきえ
誰でも何かをきっかけに、落ち込む、眠れない、食欲不振など「うつ状態」を経験する。しかしどこまでが普通の反応で、どこから「うつ病」なのだろう。個別の条件が複雑すぎて専門医でも一線を引くことは難しい。それではビッグデータから、うつ病に特有のパターンを見いだせないだろうか。先日、写真や動画を共有するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の投稿写真を利用し、投稿者がうつ病かどうかを推測するプログラムの検証が行われた。
インスタの投稿写真でうつ病を診断!?ハーバード大が研究
第360回
秋の登山でも水分補給を、脱水が体重の2%で危険水域に
井手ゆきえ
紅葉を求めて、山へと足が向く季節だ。一時期頭打ちだった登山人口も、富士山の世界遺産登録を機に増加に転じている。ただし4割以上は60歳以上の中~高年齢者。高血圧や糖尿病など「登山リスク」を抱えている人も多い。侮れないのが脱水と熱中症だ──秋の山でも。
秋の登山でも水分補給を、脱水が体重の2%で危険水域に
第359回
新ダイエット法「1日1~2食で夜は絶食」、米医科大の研究より
井手ゆきえ
現代人の「趣味」になった感があるダイエット。ダイエット法の新説、奇説が毎日生まれては消えている。先日、新しい方法がもう一つ加わった。
新ダイエット法「1日1~2食で夜は絶食」、米医科大の研究より
第358回
ビタミンB群の過剰摂取にご注意、男性の肺がん発症リスクが上昇
井手ゆきえ
先日、米国の「ビタミンとライフスタイル研究(VITAL研究)」から、ビタミンB群サプリメントの長期服用で、男性の肺がんリスクが上昇するとの報告があった。VITAL研究は米ワシントン州在住のサプリの愛用者、およそ7万7000人を対象とした調査。サプリ摂取とがんとの関連を検討している。登録時年齢は50~76歳で、男女比はほぼ1対1だった。
ビタミンB群の過剰摂取にご注意、男性の肺がん発症リスクが上昇
第357回
血液型O型は天性のマラソンランナー!?伊大学が調査
井手ゆきえ
血液型と性格、病気等々、ABO式血液型の話題は尽きないが、イタリア・ヴェローナ大学の研究によるとO型は天性のマラソンランナーらしい。この研究は同大学の生物医学教室が主催するランニングと科学のイベント、「R4S(ラン・フォー・サイエンス)」で実施された。
血液型O型は天性のマラソンランナー!?伊大学が調査
第356回
電子たばこで禁煙成功率向上、約16万人の全米調査で判明
井手ゆきえ
電子たばこの健康リスクに関しては結論は出ておらず、各国の政策もバラバラだ。たとえば英国では、ニコチンリキッドを使う電子たばこが禁煙補助剤として利用されている。一方オーストラリアでは、ニコチンリキッドの販売自体が全面的に禁じられている。
電子たばこで禁煙成功率向上、約16万人の全米調査で判明
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