井手ゆきえ

医学ライター
医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。
第343回
「塩分過剰で空腹感」の研究報告、高血圧どころかメタボに
井手ゆきえ
塩分の悪影響は血圧にとどまらないという知見が報告された。それも有人火星探査を想定した宇宙滞在仮想研究から──。米ヴァンダービルド大学の研究者らは、2009~11年にかけてモスクワで行われた宇宙飛行士の滞在仮想研究に参加。宇宙飛行士4人が105日間、6人が205日間(ちょうど火星への片道分)、宇宙船環境を模した閉鎖空間で過ごし、生理的な影響を調べている。
「塩分過剰で空腹感」の研究報告、高血圧どころかメタボに
第342回
低所得世帯の食事は「主食頼み」、満腹より栄養に注目を
井手ゆきえ
国立健康・栄養研究所の調査によると、世帯収入が低い家庭は摂取エネルギーを専ら米やパンなど主食に頼り、野菜や果物、魚介類を食べないようだ。研究者らは、2011年度と12年度の国民健康栄養調査に回答した5475世帯、1万1015人(年齢20~79歳、男女比はほぼ1対1)の食事内容と世帯収入との関係を分析。
低所得世帯の食事は「主食頼み」、満腹より栄養に注目を
第341回
失明原因の第2位、糖尿病網膜症を防ぐには「日頃の運動」
井手ゆきえ
糖尿病の三大合併症の一つ、糖尿病網膜症。緑内障につぐ中途失明原因でもある。糖尿病網膜症は、血糖が高い状態のなかで眼の一番内側の網膜に酸素と栄養を運ぶ細い血管が少しずつボロボロになり、酸欠状態に陥ることで悪化する。
失明原因の第2位、糖尿病網膜症を防ぐには「日頃の運動」
第340回
ギャンブル依存症の最新の定義は「プロセス依存」
井手ゆきえ
厚生労働省の調査によると「都市圏の成人の2.7%はギャンブル依存症の経験がある」らしい。約100項目の質問からなる面接調査の結果なので、信ぴょう性が高い推計値だろう。
ギャンブル依存症の最新の定義は「プロセス依存」
第339回
グルテンフリー食の功罪、2型糖尿病の発症率上昇リスクも
井手ゆきえ
プロテニス選手、ノバク・ジョコビッチ氏の著書で注目されたグルテンフリー食。タンパク質の「グルテン」を含むパンやシリアル、うどんなど麦類を排除、制限することで、体重が減るばかりか「集中力や記憶力が高まる!!」と、ダイエット情報に敏感な女性だけでなく、ビジネスマンの間にも広まっている。
グルテンフリー食の功罪、2型糖尿病の発症率上昇リスクも
第338回
不眠症や肩こりで処方「ベンゾ系薬剤」に常用量で薬物依存の危険
井手ゆきえ
先月21日、厚生労働省は睡眠薬や抗不安薬として使われている「ベンゾジアゼピン受容体作動薬(ベンゾ系薬剤)」と「バルビツール酸系薬」など49薬品(44成分)について、薬の説明書(医薬品添付文書)に「連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること(後略)」と明記するよう指示を出した。
不眠症や肩こりで処方「ベンゾ系薬剤」に常用量で薬物依存の危険
第337回
現代的な生活は健康リスク!狩猟・採集民族の人々に学ぶ
井手ゆきえ
飽食、活動量の低下、有害物質への曝露と、現代の生活は「健康的」とは言い難い。不健康生活の最先端をひた走る米国からは、時々思い出したように「原始的だが、健康的な生活を営む民族に学ぼう」という類いの研究報告が発表される。
現代的な生活は健康リスク!狩猟・採集民族の人々に学ぶ
第336回
2型糖尿病患者は、アジア人でもがん死リスクが高い
井手ゆきえ
2型糖尿病(2DM)患者は、がん死リスクが非患者より高いことが知られている。ただ、それを裏付ける研究の大半は欧米人が対象。もともと糖を代謝するホルモン「インスリン」の分泌が少ない東アジア人でも、欧米人と同様に発がんリスクが上昇するかは曖昧だった。先日、中国、日本、台湾などアジア7カ国で行われている19の疫学調査から、2DMと発がんリスクについて統合解析した結果が報告された。
2型糖尿病患者は、アジア人でもがん死リスクが高い
第335回
認知症を予防する飲酒量は?1日あたり0.5合程度が上限
井手ゆきえ
飲酒は認知症の発症リスクになることが知られているが、少量飲酒は予防に働くらしい。中国海洋大学(山東省)の研究チームからの報告によれば、全認知症と大量飲酒との間には、以前から指摘されているように発症リスクが増加する傾向が認められた。
認知症を予防する飲酒量は?1日あたり0.5合程度が上限
第334回
「男の更年期」改善、男性ホルモン補充療法の効果に疑問符
井手ゆきえ
団塊世代を狙い、日本でも「テストステロン(男性ホルモン)」の低下に伴う心身の不調に対し、ホルモン補充療法(TRT)が注目され始めた。ところが昨年来、TRT先進国の米国から「TRTには期待するほどの効果はない」という複数の試験結果が報告されている。
「男の更年期」改善、男性ホルモン補充療法の効果に疑問符
治療費の高い医者が「名医」とは限らない理由
井手ゆきえ
同じ病気で、同じ病院に入院しても担当医が違うと治療費はかなりばらつく。治療成績が金額に比例して上がるなら納得できるかもしれないが、高い治療費を払っても死亡率、再入院率にはほとんど影響しないというのだ。
治療費の高い医者が「名医」とは限らない理由
第333回
玄米食べてカロリー消費!1日分で約30分の運動に匹敵
井手ゆきえ
玄米など全粒穀物食は、肥満を防止して慢性疾患のリスクを減らすといわれている。米国では、国の「食事ガイドライン」で全粒穀物製品を少なくとも毎日3オンス(85グラム相当)食べるよう推奨しており、全粒穀物=健康の図式は定着したようだ。
玄米食べてカロリー消費!1日分で約30分の運動に匹敵
第332回
電子たばこは禁煙補助になる?英米で異なる見解
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
受動喫煙対策をめぐる議論が沸騰しているが、先日「キャンサー・リサーチUK(英国)」から「電子たばこ」の安全性に関する研究結果が報告された。研究では、普通のたばこの喫煙者、喫煙+ニコチン補充療法(NRT)、もしくは電子たばこで禁煙を試みている最中の人、そして禁煙後にNRTか電子たばこに切り替え、半年以上を経過した181人について、唾液と尿中の有害物質濃度を検査。
電子たばこは禁煙補助になる?英米で異なる見解
第331回
不安・うつはがんの初期症状?結腸・直腸、膵臓などで関連
井手ゆきえ
うつ病など気分障害と身体の病気は強く関連し、うつ病があると心筋梗塞の発症リスクは4倍以上に上昇する。近年はがんとの関連が指摘されている。
不安・うつはがんの初期症状?結腸・直腸、膵臓などで関連
花粉症に試したい「鼻洗浄・市販薬・舌下免疫療法」
井手ゆきえ
花粉情報協会によると、今年は関東、東北では「例年並みかそれ以下」の飛散量だが、西日本は例年並み~やや多め。大量の花粉に悩まされそうなのは近畿地方の一部と四国、九州地方だという。花粉症対策について取材した。
花粉症に試したい「鼻洗浄・市販薬・舌下免疫療法」
第330回
「睡眠時無呼吸症候群」実は2種類、閉塞性・中枢性で違い
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
眠っている間に10秒以上呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)。日中のひどい眠気や集中力の低下が自覚症状だ。肥満が発症リスクだが、顎が引っ込んでいる人や首回りが43cm以上ある人もリスクが高い。ただしこれは“閉塞性”睡眠時無呼吸症候群(OSA)の話。
「睡眠時無呼吸症候群」実は2種類、閉塞性・中枢性で違い
第329回
周期的に下腹部が痛む「大腸憩室炎」は赤身肉を控えて予防
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
大腸憩室炎という病名を聞いたことがあるだろうか。耳慣れないが、食生活の変化でじわじわ増加している疾患の一つだ。
周期的に下腹部が痛む「大腸憩室炎」は赤身肉を控えて予防
第328回
災害時に心臓を守るリスト付き、循環器学会監修の防災セット限定販売
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
日本循環器学会は、今年3月の学術集会を記念して循環器救急医療・災害対策委員会が監修した「循環器防災セット」(1セット5000円、税別)1000個を事前予約制で限定販売する。
災害時に心臓を守るリスト付き、循環器学会監修の防災セット限定販売
第327回
子供とスポーツ脳振とう、運動再開は7日以内に?
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
スポーツ少年団などで子供たちの指導をする人は、ケガへの対処法を知っておく必要がある。このうち、脳振とうは頭を強く打ったときに生じると思いがちだが、正確には「頭部、顔面への直接、あるいは首へ伝達する他の身体の部位への衝撃で生じる『頭部外傷』」を指す。直接、頭を打つだけでなく、頭が激しく揺れるような衝撃でも生じるわけだ。
子供とスポーツ脳振とう、運動再開は7日以内に?
第326回
サウナで認知症リスク低下、本場フィンランドの報告
井手ゆきえ,-週刊ダイヤモンド編集部-
お父さんたちの疲労回復に、若い女性の美肌・痩身にと根強い人気がある「サウナ」。さらに昨年末、サウナの本場フィンランドから「認知症予防に良い」という報告があった。研究者らは、フィンランド在住の中年男性(42~60歳)2315人を対象に、サウナを利用する頻度とアルツハイマー型認知症(以下AD)および、その他の認知症リスクとの関係を検討。
サウナで認知症リスク低下、本場フィンランドの報告
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