
山崎 元
人は老いるし、必ず死ぬ。残念だけれども仕方がない。そして、人生の手仕舞いは、なかなか難しい。いわゆる「老後」をどう生きて、どう始末を付けるのがいいか、現時点での筆者の考えと筆者の家でのやり方とを、一つのサンプルとしてご説明してみたい。

率直に言って、よく認可されたものだと感じる生命保険がある。生命保険料控除のメリットを受けられて大変「お得」だからだ。しかし、控除の意味は失われており、それを違う財源にあてた方がいいのではないだろうか。

憲法改正の一環として、突如、浮上した高等教育の無償化。その財源として「国債発行」と「こども保険」のいずれが良いか議論となっている。そこでお金の「自由度」からこの問題を考えてみる。

時は5月。「5月病」という言葉があるくらい、なぜか疲れやだるさを感じてしまう時期だ。そこで、そんな若手サラリーマンに対し、どうすればいいのか対策を伝授する。

投資信託の運用手数料は安いに越したことはない。しかし、顧客サービスと、運用会社の儲けという交わらない2つのものが対立し、適正な“運用の値段”を弾き出すのは容易ではない。

日本老年学会などが、高齢者の定義を「75歳以上」に引き上げるべきとの提言をまとめた。確かに最近は元気な人が多く現実的な話ではある。では、雇用や年金面からみるとどうなのか考えてみた

満50歳までに一度も結婚しない「生涯未婚率」が、「5年で3%以上」というスピードで増え、男女ともに過去最高を記録した。そこでこの現象を昨今の経済状況に関連付けて説明するとともに、損得を考えてみた。

4月1日、将棋のプロ棋士とコンピュータ・プログラムの頂上同士が戦う電王戦の第一局で、佐藤天彦名人がponanzaというプログラムに敗れた。今後、製品を作ったり、サービスを提供したりすればいい経済の世界では、AIとロボットによる人間の労働の置き換えは大いに進むにちがいない。

読者が人事異動を通告されて、その異動について、多かれ少なかれ、「嫌だな」と感じたとしよう。この場合に、真っ先に行うべきことは、その異動の結果、自分の「人材価値」がどのような影響を受けるかを、なるべく客観的に評価することだ。

来週末あるいは、その翌週あたりの日程で、多くの企業が入社式を予定しているはずだ。社長さんたちは、何を言うのだろうか。「グローバル」、「多様性」、「イノベーション」、「働き方改革」などの有り難い言葉が並ぶことになりそうだが、新入社員達には、もう少し職業人生の役に立つ話をしてあげたいというお節介な気持ちが湧いてきた。新入社員に伝えたい「本音のアドバイス」を述べてみたい。

森下仁丹が、40代、50代のビジネスパーソンを対象に「第四新卒採用」と称するなかなか印象的な採用を始めた。中年層の人材を幅広く採用しようとすることはいくつかの点で大変合理的だ。筆者は現在58歳で、一応健康。森下仁丹の「第四新卒採用」に該当する年齢だ。しかし、どの職種で応募し、採用してもらえるかと考えてみた。

ヤマト運輸の業績が悪化している。主にネット通販の荷物の配達が増えてコストが増加していることが原因だと言われている。2位の佐川急便から大口顧客であるアマゾンのビジネスを奪ったことが負担になったようだ。アマゾンと契約した条件がヤマトにとって厳しく、「利益なき繁忙」の状況に陥ったのだろう。ヤマト運輸が苦境を脱し、同時に配達員もより幸せになるような解決方法はないものか?

経団連加盟企業がルールを忠実に守った場合、3月1日(水)に会社説明会が解禁される。現在の大学3年生世代の就職活動の正式スタートだ。学生は、最初に就職すべき企業をどのように選んだらいいか。また、面接にはどんな心構えで臨むべきか。

「LIFE・SHIFT」という書籍が、大いに売れており、方々で話題を集めている。簡単に言うと、長寿化に対応できる人生設計のモデルはどのようなものであるかを論じた本だ。では、高齢者がより有効に、かつより快適に労働参加を続けるために、わが国は制度として何を用意したらよいのかを考えてみよう。

2018年1月から「積立NISA」と呼ばれる、個人の資産運用の税制優遇スキームが導入される見込みだ。画期的なのは、長期的な積立投資に向いていると金融庁が認定した運用商品への投資のみが対象となるということ。仮に筆者が金融庁の立場ならこう決めるという「積立NISA適格運用商品の条件」を提示してみよう。

確定申告の季節。今年の個人税務の大きな特色は、方々からマイナンバーの提出を求められたことだが、これがすこぶる面倒だ。マイナンバーの導入によって、国民にも目に見えるメリットがあってほしい。欲しいものを一言で言うなら、公共サービスとして「税理士のAI」と、マイナンバーを使った税務申告の自動化である。

民進党が「日本型ベーシックインカム構想」を古川元久税制調査会長の談話のかたちで発表している。筆者は、ベーシックインカムを優れた制度だと長年考えているが、民進党案の内容をみると、給付を受ける国民の年金保険料や医療保険の保険料の負担を軽減するとしている。年金の一部をベーシックインカム的な制度に変えるという考え方は、優れた目の付け所だ。

個人の金融資産運用について、決して銀行員、証券マン、プライベートバンカーなど金融マンに運用方針を「相談」してはならない。個人が運用商品を「自分で」組み合わせるにはどのようにしたらいいか、シンプルで正しい方法をお教えしよう。

投資信託についてブログに記事を書き、情報を発信する「投信ブロガー」が優秀ファンドを選ぶ、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016」が発表された。そのベスト10と、一般によく売れていて、純資産残高が大きくなっているファンドの純資産残高ランキング上位5本を比べると、全く一致していないことが分かる。

昨年12月27日、将棋のプロ棋士・三浦弘之九段が対局中にスマートフォンを使用する不正を行ったのではないかという「疑惑」に関して、将棋連盟が調査を委嘱した第三者委員会は、「不正の証拠はなかった」との調査結果を発表した。今回の「失敗」はなぜ起こり、日本将棋連盟はどう責任をとるべきだろうか。
