個人がお金を運用するなら
商品は3つだけ知っていればいい!
前回の本連載では、投信をよく分かっている投信ブロガーが選ぶ優良投資信託と、世間の売れ筋の投信が全く重ならないことをご紹介した。
今回は、個人が運用商品を「自分で」どのように組み合わせたらいいかをご説明しよう。
個人の金融資産運用について、必要なことを最もよく知っていて、最も信頼に足る運用意思決定者は、当該個人本人だ。そして、そのために必要な方法は簡単だ。
銀行員、証券マン、プライベートバンカーなど金融マンに運用方針を「相談」する行為は、赤ずきんちゃんがオオカミの家に人生相談をしに行くくらい愚かな行為だ。
知るべき運用商品は、生活資金を置いておく銀行の普通預金を除くと、以下の3つだけでいい。むしろ、余計な運用商品を知らない方が、間違いを犯しにくくていい。
個人がお金の運用を行う場合、現状では、リスクを取らない運用の対象として、(1)「個人向け国債変動金利型10年満期」、リスクを取る運用対象として(2)「外国株式(先進国株式)のインデックスファンド」と(3)「TOPIX連動のインデックスファンド」の3つを知っていれば、それで十分であり、これら以外の運用商品・サービスは必要ない。
財務省のホームページでは「変動10」と略称されている個人向け国債は、(1)銀行預金より安全で、(2)金利上昇リスクに強く、これら2点だけでも強力な好材料だったのに、加えて現在では(3)最低利回りの0.05%が長期国債や銀行の定期預金など他の金融商品に比べて有利な利回りになっている、という3つの点で現在、圧倒的に有利な金融商品だ。