高嶋哲夫

高嶋哲夫

作家
1949年、岡山県玉野市生まれ。1969年、慶應義塾大学工学部に入学。1973年、同大学院修士課程へ。在学中、通産省(当時)の電子技術総合研究所で核融合研究を行う。1975年、同大学院修了。日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)研究員。1977年、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)へ留学。1981年、帰国。
1990年、『帰国』で第24回北日本文学賞、1994年、『メルトダウン』で第1回小説現代推理新人賞、1999年、『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞で大賞・読者賞など受賞多数。
日本推理作家協会、日本文芸家協会、日本文芸家クラブ会員。全国学習塾協同組合理事。原子力研究開発機構では外部広報委員長を務める。
最終回
バタフライ効果
高嶋哲夫
首都移転計画は国会審議も終わり正式に認められた。森嶋と村津は移転先の吉備高原を視察する。すべてが順調過ぎる――。森嶋はここ数ヵ月抱いていた疑問を口にするが、村津は答えない。そのとき森嶋の携帯電話が鳴った。ロバートからだった。
バタフライ効果
第69回
首都移転プログラム
高嶋哲夫
首都移転チームの全員が全国を飛び回り、首都移転説明会が開かれた。ひと月もしない間に、吉備高原が新首都予定地として定着していった。同時に道州制の議論も活発化した。国民の新しい日本を求める気運は止めることが出来なかった――。
首都移転プログラム
第68回
ダラスの発表
高嶋哲夫
翌日、首都移転チームは移転先候補の話題で持ちきりだった。その日の午後、インターナショナル・リンクの新しい発表が予定されていた。全員の目がテレビモニターに釘づけになっている。CEOのビクター・ダラスはゆっくりと話し始めた。
ダラスの発表
第67回
移転先の候補地
高嶋哲夫
森嶋、村津、優美子、ロバートの4人は、ダラスの部屋を訪ねた。ダラスは森嶋たちをスタッフが働く隣室に案内する。村津は彼らに首都移転の詳細を説明する。その後、村津は殿塚とともに総理と面談する。話は移転先の候補地に及ぶ――。
移転先の候補地
第66回
財務大臣からの依頼
高嶋哲夫
地震を境に、世論の流れは大きく変わった。早く移転すべきだという賛成派が著しく増えたのだ。地震から数日後、森嶋は優美子から話があると外へ連れ出される。向かったのは財務省。部屋に入ると財務大臣と事務次官が待っていた――。
財務大臣からの依頼
第65回
首都移転反対のデモ
高嶋哲夫
総理の発表会見から1週間がすぎた。首都移転反対のデモは激しさを増していた。昼休み、森嶋と優美子は官邸を取り巻くデモを見に行った。マイクを持った若者が絶叫し、デモ隊が官邸に向かって動き始めた。そのとき大きな地震が起こった――。
首都移転反対のデモ
第64回
新しい日本の未来
高嶋哲夫
総理の発表演説とマスコミとの会見により、日本の首都移転計画はその日のうちに日本はもとより、世界中に広まった。村津は午後には国交省に帰ってきた。村津は首都移転チームの若手官僚たち全員を会議室に集めた――。
新しい日本の未来
第63回
総理の緊急放送
高嶋哲夫
総理は朝5時前に起こされ、渡された新聞を見て凍りついた。〈政府、首都移転を計画〉という見出しとともに新首都模型の写真が載っていたのだ。朝のワイドショーもその話で持ちきりだった。総理は直ちに首都移転計画発表の場を設けるよう指示を出した。
総理の緊急放送
第62回
戦闘開始3分前
高嶋哲夫
森嶋が7時すぎに国交省に行くと、すでに半数以上の者が集まっていた。問い合わせの電話が次々とかかってくる。優美子は森嶋がスクープ記事と何らかの関係があると疑っている。そこへ村津と遠山が事務次官室から戻って来た――。
戦闘開始3分前
第61回
スクープ
高嶋哲夫
高脇の電話は途中で切れた。森嶋が自宅に帰ろうとすると今度は理沙から電話が。15分以内に行くという。理沙はタクシーでやって来た。理沙は「日本が沈没しかけているのに誰も有効な手立てを取ろうとしない」と憤る――。
スクープ
第60回
総理の視察
高嶋哲夫
総理と官房長官、村津らは車で六本木に向かった。新首都の模型を総理に見てもらうためだ。長谷川は総理に会議室に入るよう促す。中央には白い紙で造られた模型が置いてある。総理は無言でテーブルの上の模型を見つめた――。
総理の視察
第59回
パニック
高嶋哲夫
〈5年以内の発生率は92パーセント以上〉――。京コンピュータが弾き出したシミュレーション結果の会見をテレビで見た総理は、首都移転の時期を大幅に前倒ししないととあせる。一方、東京の各地では金融機関に大量の人が詰めかけていた――。
パニック
第58回
シンプルで平凡な都市
高嶋哲夫
長谷川は首都移転グループ全員に対して、この都市模型は一つの案であることを強調した。2時間ほど話して長谷川たちは帰った。説明が終わり、森嶋と優美子が話していると森嶋の携帯電話が震え始めた。高脇からだ――。
シンプルで平凡な都市
第57回
新首都の全容
高嶋哲夫
村津は新首都の全容について、グループ全員に公表するという。森嶋は国交省への模型の搬入を手伝う。会議室には首都移転グループ全員が集まっていた。早苗たちの手によって箱のカバーが取られた。全員の目が中央に置かれた都市模型に注がれた――。
新首都の全容
第56回
サイバー部隊
高嶋哲夫
殿塚、村津、森嶋の3人はユニバ研究所をあとにした。殿塚と別れた後、村津は迷いのない口調で森嶋に言った。「首都移転は政治家に任せておけない。発注先を決め、十分な話し合いをしておく。それしか日本が生き残る道はない」――。
サイバー部隊
第55回
電子議会システム
高嶋哲夫
目的地は株式会社ユニバの中央研究所だった。車が止まると、ユニバの玉井社長が出てきた。その隣には見覚えのある男が2人。1人はNTCの船山社長。もう1人はヤマトの鳥井社長だ。日本を代表するICT企業の3人の社長が並んでいた。
電子議会システム
第54回
危険水域
高嶋哲夫
メガバンクの頭取たちは、それぞれ言いたいことを言って帰った。総理はぐったりと椅子に座りこんだ。日本破綻を避けるためには、何か具体的な指示を出さなければいけない。しかし、総理は経済をまったくと言っていいほど理解できていなかった――。
危険水域
第53回
4人の頭取
高嶋哲夫
翌朝、森嶋が起きるとテレビのワイドショーはインターネットに流れた地震と富士山噴火の話題で持ちきりだった。一方、能田総理はサイバーテロ対策に追われ、眠れない夜を過ごした。すると秘書がやってきて京菱銀行の頭取が飛び込みで訪ねて来たと告げる。
4人の頭取
第52回
嵐の前の静けさ
高嶋哲夫
村津と殿塚が長谷川の事務所にやってきた。ダラスは殿塚のことを野党の重鎮として知っているようだった。村津はダラスに流暢な英語で首都移転について話し始めた。頷きながら聞いているダラス。しかしその顔は半信半疑だった――。
嵐の前の静けさ
第51回
新首都の模型
高嶋哲夫
森嶋はダラスと理沙をタクシーに乗せ長谷川の事務所に向かった。新首都の模型をダラスに見せるためだ。ロビーでは長谷川と早苗が待っていた。すると、ダラスは信じられないという顔で長谷川のことを見つめた。ダラスは長谷川に近づいて握手を求めた――。
新首都の模型
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