
辻太一朗
GPA制度という学生の成績評価制度が日本でも普及し、「学業において成果を出すこと」が評価される時代になってきました。GPAの高い人ほど企業の採用においても評価が高くなりつつあるのですが、一体どんな学生がGPAの上位に入るのでしょうか?

海外の大学生に比べて、日本の大学生はあまり勉強しません。その大きな要因に、学業での成果は企業の採用選考ではあまり評価されないことがあります。実際の採用選考場面においてもGPA(大学での各科目の成績の平均)に着目しない企業が多いのですが、本当に「GPAが高いこと」、あるいは「学業において成果を出すこと」は企業の人事・採用から見て魅力的ではないのでしょうか?

最終回
今の日本では、就職活動において学生・企業が無駄を強いられることが少なくありません。それは、大学の成績への信頼度が低いことが最も大きな原因であり、大学生が学業に力を入れても、大学教員が教育に力を入れても報われないのが現状です。

第12回
企業が採用活動を行う際の指標として、大学の成績は信用度が高くありません。しかし、実は成績の構造を理解するだけで、採用面接で効果的に活用することが可能です。そこで今回は、意外と知られていないその方法をご紹介したいと思います。

第11回
いよいよ本格的な面接シーズンに突入します。この時期に人事担当者から聞こえてくるのは、「学生の本当の姿が見えにくい」ということ。実は学生のなかには、面接で嘘をつく、すなわち「話を盛る」行動を取る人がいるようなのです。

第10回
いま、エントリーシート提出のピークを迎え、学生を大変悩ませています。その理由の最も大きいものは、合否のポイントが分からないということ。そのため、エントリーシートに関わるさまざまな噂が学生の間で飛び交っています。

第9回
就職を希望する大学生にとって、内定を取ることは極めて重要です。そこで、最近は、大学がキャリアセンターを充実させるのみならず、就職をサポートする「就活塾」も数多くできはじめています。なんと、関東圏だけでも50を超える就活塾があるようです。

第8回
2月に入り、一部の企業が「本エントリー」をはじめ、学生にエントリーシートを提出させたり、テストを開始しています。このテストは面接に行けるかどうかを決めるものでもあるため、学生たちはあの手この手で驚くべき対策を行っているようです。

第7回
多くの大学では就職活動が本格化する1月中旬~2月初めにかけて、秋学期の期末試験を実施しています。自分の将来がかかっている非常に忙しい時期に3年生は大学の単位をどのように取得しているのでしょうか。学業に力を入れられているのでしょうか。

第6回
年が明けた1月は、就活生にとって最も忙しい1ヵ月だと言っていいでしょう。就職活動開始の時期が大学3年生の10月から12月になり、2ヵ月縮まりました。しかしそれによって、スケジュールが過密になり、1月中の学生を就職活動一色に染めているのです。

第5回
日本の就職活動が過熱して早期化、長期化し、学業を阻害するようになっているのは「就職サイト」運営会社が原因だというような意見があります。しかし、私はそんな短絡的な原因でそうした事態が起きているのではないと考えています。

第4回
12月になり、いよいよ就職活動も本格的にスタートしました。多くの就活生は11月30日の夜からパソコンの前で待ち構えて、12月1日0時になった瞬間、一斉に「登録ボタン」を押します。なぜ彼らは、こんなにも必死になる必要があるのでしょうか。

第3回
昨年から就職活動の開始時期が10月から12月になりました。いまごろ、多くの就活生が12月からの本格的な就職活動に向けて、自己分析に取り組んでいるのではないでしょうか?しかし、過剰な自己分析は逆に自分を“就職難”に追い込む可能性もあるのです。

第2回
現在、一部を除くほとんどの企業で大学の成績を採用の参考にはしていません。なぜなら、成績が学生の能力を表す信頼できる指標となっていないからです。この成績を採用の参考にできない状態が、今の就職活動と大学教育のねじれを生んでいるといえます。

第1回
昨年、就職活動のスタートが10月からではなく12月からになりました。就職活動のスタート時期を2ヵ月遅らせた結果、本当に学生は学業に向き合うことができるようになったのか。私はできていない、むしろ悪影響を与えてしまったのではないかと思います。
