本田浩邦

本田浩邦

獨協大経済学部教授

ほんだ・ひろくに/1961年生。91年一橋大大学院(博士号取得)、97年獨協大助教授、カリフォルニア大客員研究員を経て2005年より現職。専門はアメリカ経済論、著書に「アメリカの資本蓄積と社会保障」、「長期停滞の資本主義ー新しい福祉社会とベーシックインカム」など。

トランプ新政権の推進力、移民排斥・親イスラエルを後押しする「キリスト教ナショナリズム」の正体
本田浩邦
トランプ新政権は移民規制強化や親イスラエル外交などを展開すると予想されるが、推進力ともいえるのが「キリスト教ナショナリズム」だ。そのイデオロギーはトランプ氏の岩盤支持層の一角が信奉し、白人至上主義や排外主義に結びつく。だが、本来の聖書の教義や信教の自由を掲げる合衆国憲法とは相反するものだ。
トランプ新政権の推進力、移民排斥・親イスラエルを後押しする「キリスト教ナショナリズム」の正体
トランプ圧勝後の“黄金時代”の危うさ、「MAGAファシズム」で何が転換するのか
本田浩邦
米大統領選でのトランプ前大統領の勝利は産業空洞化や移民流入増に不安を強めた白人労働者や保守派に「米国第一」の反グローバリゼーションを明確にしたことが大きい。だが第2期政権は保護貿易や移民規制強化にとどまらず、LGBTQへの攻撃や中絶権利侵害、人種教育の否定などリベラルな価値観を封じるさまざまな政策が展開される懸念がある。
トランプ圧勝後の“黄金時代”の危うさ、「MAGAファシズム」で何が転換するのか
「トランプ支持」の岩盤はなぜ強い?白人保守層のアメリカ政治の“理想”とすれ違う現実
本田浩邦
トランプ氏の岩盤支持層である白人保守層は公民権法制定で人権やマイノリティーへの「行き過ぎた配慮」がされるようになった結果、建国時の憲法で掲げられた「自由」が制限され白人が抑圧されてきたとの被害者意識がある。だが白人労働者らの“地盤沈下”や生活困窮の原因は別にある。トランプ氏が大統領になったところで問題が解決するわけではない。
「トランプ支持」の岩盤はなぜ強い?白人保守層のアメリカ政治の“理想”とすれ違う現実
「ハリス大統領」実現の鍵はウクライナとパレスチナ“2つの戦争”の停止
本田浩邦
民主党の大統領選候補者指名が濃厚なハリス副大統領が勝利する鍵は、ウクライナ戦争とイスラエルのガザ攻撃を停止に向かわせるかどうかだ。ハリス氏はバイデン氏と違って外交経験やしがらみが少ない分、和平に向けイスラエルなどに強い姿勢を取り、大統領選でも若者層などに支持を拡大できる可能性がある。
「ハリス大統領」実現の鍵はウクライナとパレスチナ“2つの戦争”の停止
トランプ氏暗殺未遂で近づく再選、第2期政権の「青写真」と米民主主義の「危機」
本田浩邦
トランプ前大統領が、共和党の大統領選候補に正式に指名された。直前の暗殺未遂事件が党内結束のてこになり、さらには無党派層の支持を増やした。大統領選での「ほぼトラ」が加速した感があるが、大統領に権限を集中する「帝王的大統領」を目指すトランプ氏の再選は米国民主主義崩壊の危険性をはらむ。
トランプ氏暗殺未遂で近づく再選、第2期政権の「青写真」と米民主主義の「危機」
バイデン氏のテレビ討論会で窮地の米民主党、「不出馬」だけでなく戦争政策の見直し急務に
本田浩邦
米大統領選挙に向けたテレビ討論会でバイデン大統領は問題視されていた「高齢不安」を露呈したが、すでに判断能力への懸念から大統領が外交・安全保障政策の立案から外れていたとの情報もある。民主党は窮地打開にはバイデン氏の不出馬だけでなく、ウクライナ、ガザ問題の政策変更に踏み出す必要がある。
バイデン氏のテレビ討論会で窮地の米民主党、「不出馬」だけでなく戦争政策の見直し急務に
「もしトラ」不安症の正体は何か、米大統領選を覆う「熱狂と憂鬱」
本田浩邦
米大統領選挙の「主役」となっているトランプ前大統領に対しては、岩盤支持層の根強い支持がある一方で、専制的な統治志向や差別発言、偽情報を織り交ぜ対立や憎悪をあおる言動などから「もしトラ」の不安が強まる。トランプ現象の背景にあるのは既成政治への不信と、取り残された感の強い白人中間層の不安と危機意識だ。
「もしトラ」不安症の正体は何か、米大統領選を覆う「熱狂と憂鬱」
キッシンジャー米元国務長官の死去、大国現実主義外交の陰で問われる「戦争犯罪」
本田浩邦
キッシンジャー米元国務長官が米中国交回復や旧ソ連との軍縮に道筋をつけた功績は歴史に残る。しかし、大国の「勢力均衡」を最優先する冷徹な現実主義外交はベトナム戦争の長期化やカンボジアへの拡大、バングラデシュやチリの軍事クーデターなどで多くの犠牲者を生んだ。こうした「戦争犯罪」への関与も忘れられるべきではない。
キッシンジャー米元国務長官の死去、大国現実主義外交の陰で問われる「戦争犯罪」
日銀は金融緩和維持なのに追加物価対策、「カンティロン効果」から見る政策のチグハグ
本田浩邦
物価上昇が続き政府は追加物価対策をまとめる方針だが、金融政策は「緩和維持」でいかにもチグハグだ。緩和政策の波及経路や効果が複雑で、長く緩和が続くことが見過ごせない弊害を持つことは経済学者が古くから指摘してきたことだ。
日銀は金融緩和維持なのに追加物価対策、「カンティロン効果」から見る政策のチグハグ
100年前の通販カタログが示唆する未来、イノベーションは長期停滞を打開するのか?
本田浩邦
経済の長期停滞脱却のためイノベーションの促進が官民の課題とされているが、需要は飽和し製品などの性能も過剰過ぎる「余剰経済」だ。技術革新で付加価値や需要が高まり経済成長につながる度合いは少なくなっている。
100年前の通販カタログが示唆する未来、イノベーションは長期停滞を打開するのか?
米国が支援したチリ・クーデターから50年、いまだ続く大国「介入主義」の源流
本田浩邦
チリのアジェンデ政権が軍事クーデターで崩壊した背後にはニクソン政権の関与があり、米国の「代理戦争」の原型だった。ウクライナ戦争や中国・台湾紛争に通じる大国の介入主義の実相を知るためにも真相解明は重要だ。
米国が支援したチリ・クーデターから50年、いまだ続く大国「介入主義」の源流
米中間選挙は共和党優位の情勢か、トランプ信者の「現在地」
本田浩邦
接戦が予想される米中間選挙の鍵は白人労働者を中心にしたトランプ信者の存在だ。トランプ信者と伝統的な共和党支持層との溝も深まっており、結果次第では米国の分断と混乱が一層増す。
米中間選挙は共和党優位の情勢か、トランプ信者の「現在地」
日米「インフレ格差」急伸、物価安定を日本が喜んではいられない事情
本田浩邦
日米でインフレ率に差があるのは経済政策や企業の価格支配力の違いがある。日本の物価が“安定”しているのはアベノミクス以来、賃金は上がらず国民の多くは消費増税のような緊縮政策の影響を大きく受けてきたからだ。
日米「インフレ格差」急伸、物価安定を日本が喜んではいられない事情
米経済に急ブレーキかけた物流危機、サプライチェーン混乱の「隠れた真実」
本田浩邦
米国でサプライチェーンの混乱が長引く背景にはコンテナや鉄道、トラック業界の行き過ぎた規制緩和がある。効率化や寡占化が進んだことで、供給の柔軟性や余力を失ったからだ。
米経済に急ブレーキかけた物流危機、サプライチェーン混乱の「隠れた真実」
トランプ復活に追い風?米中間選挙「三つどもえインフレ論争」の行方
本田浩邦
米中間選挙の最大争点のインフレ対応では3つの立場が入り混じる。バイデン政権は巨大企業の恣意的な価格引き上げをやり玉に挙げているが、インフレ抑制に失敗すれば“トランプ復活”が現実味を帯びてくる。
トランプ復活に追い風?米中間選挙「三つどもえインフレ論争」の行方
米中間選挙前哨戦を支配した「分断扇動」、経済政策が理解されない深刻度
本田浩邦
米議会中間選挙の前哨戦だったバージニア州知事選での民主党敗北の背景には、共和党の人種問題を争点に分断をあおる戦略にバイデン政権のリベラル政策が浸透しきれない状況がある。
米中間選挙前哨戦を支配した「分断扇動」、経済政策が理解されない深刻度
「チェイニー解任劇」の主役はやはりあの人物、米政治の混沌は続く
本田浩邦
チェイニー米下院共和党会議議長の解任劇は共和党内のトランプ前大統領の影響力の根強さを物語る。来年の中間選挙を控え「トランプ主義」が強まり米政治の「極性化」が進む懸念がある。
「チェイニー解任劇」の主役はやはりあの人物、米政治の混沌は続く
トランプ無罪で現実味?ディストピア小説が描く米国「保守政治の末路」
本田浩邦
弾劾裁判の「無罪評決」でトランプ前大統領の共和党内での影響力が維持されそうだが、もしもキリスト教原理主義や「環境否定論」が米国を支配すればどうなるか。近未来小説はその絶望的な帰結に警鐘を鳴らす。
トランプ無罪で現実味?ディストピア小説が描く米国「保守政治の末路」
ベーシックインカムが今の時代に注目される「本当の理由」
本田浩邦
コロナ禍で生活支援などの直接給付が行われベーシックインカムが注目されているが、議論の根底には経済停滞が続くなかで成長と完全雇用を前提にする従来のセーフティネットが劣化し再構築が必要なことがある。
ベーシックインカムが今の時代に注目される「本当の理由」
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