免疫がない乳幼児は要注意
65歳以上は一部公的負担が利用できる

 AH3はちょくちょく流行を繰り返すので、免疫を持っている人は比較的多い。ただし0歳~就学前の乳幼児は免疫がなく、重いAH3患者の7割以上が毎年、乳幼児で占められる。当然だがこの年齢はAH1pdm09やB型に対する免疫も低い。

 乳幼児の場合、重症化すると熱性けいれんやインフルエンザ脳症を引き起こす可能性がある。0歳児保育などで感染リスクがある場合は、できる限りワクチン接種を心がけたい。日本では、生後6ヵ月以降から接種できるが、卵アレルギーがあると副作用が強くでることがあるので、小児科医とよく相談しよう。

 また、乳幼児のいる家庭内にインフルエンザウイルスを持ち込まない工夫も必要だ。家族のワクチン接種と外出時のマスク装着、手洗いの励行が家の「防疫」につながる。

 一方、高齢者や退院直後で基礎体力が落ちている人、糖尿病や呼吸器疾患、腎臓病などを持っている人も重症化しやすい。高齢者の場合、インフルエンザで弱った体に肺炎球菌が二次感染を起こすケースが多く、死亡例も報告されている。

 厚生労働省の研究事業では、インフルエンザワクチンの接種により、老健施設や病院に入所している高齢者の発病を34~55%、死亡率を82%抑制したと報告されている。自宅住まいの方も、ワクチン接種を検討するべきだろう。インフルエンザワクチンは自己負担の任意接種だが、65歳以上については一部公的負担がある。自治体の窓口や医療機関で相談してみるといい。

 せっかく一家が顔を揃える年末年始なのだ。面倒でもリスクに備えて良い年を迎えていただきたい。