あのとき、改正ストーカー規制法がすでに存在していて、相手が通報していれば、私は逮捕されていたかもしれない。……いや、言い訳がましいけど、法律云々を抜きにして、迷惑をかけたなとは思っていますけどね。

50代男性の出会い系
アプリ利用者は3年で約14倍!

「出会い系おじさん」が50代で急増、彼らに迫るリスクとは?FULLER株式会社調べ。マッチングアプリデータ抽出:「出会」「出合」「出逢」「恋愛」「婚活」「結婚」「お見合い」のキーワード、かつソーシャルジャンルとデーティングジャンルで絞り込み、ほぼ全てのマッチング系Android系アプリを対象にデータ化。
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 改正後、初の逮捕者が50代男性だったということで、あるデータを思い出したので紹介したい。アプリマーケット市場のデータ分析を手がけるFULLER株式会社の調べによると、出会い系アプリを使用する50代以上の男性が急激に伸びているそうだ。月間利用者数(MAU)で見ると、2013年11月には4133だったものが、2016年9月には57096と、13.8倍にもなっているし、30代、40代男性においても、50代男性には及ばないものの、結構な伸びを示している。

 FULLER株式会社によれば、最近の出会い系アプリはSNSを連動させることにより、サービスの信用度向上やサービス充実を図っており、それが利用者増加につながっているとのこと。つまりは、かつての出会い系サイトのように、実在しないサクラを演じることが難しくなっているのだろう。

 アプリで知り合った人のフェイスブックページを見れば、ちゃんと「友達」がいて、写真がアップされていて……。なるほど。かつてサクラにだまさたことがある人ほど、安心しそうである。さらに、スマホの普及や熟年離婚の増加が、50代男性の爆発的な伸びを支えているとFULLER株式会社は分析する。

 ここからはあくまで私の推測だが、信頼性が増した出会い系を利用する50代男性って、その本気度はかなりのものなのではなかろうか。20年連れ添った妻に愛想を尽かされ、1人さみしくビールを飲みながらスマホをいじっていたときに、ウェブ広告を見てアプリを知り、「ここなら出会えるかもしれない」と熱烈なメッセージを送りまくっていたら逮捕、なんてことが、これからニュースを騒がせることになるかもしれない。

「出会い系おじさん」が50代で急増、彼らに迫るリスクとは?消費者庁「平成28年版消費者白書」
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 SNSと言うと、若者が利用するものというイメージが強い。冒頭に挙げた『平成28年度消費者白書』においても、最も相談件数が多いのは20代(2760件)だ。しかしそれに次いで、40代が1800件、30代が1798件、そして50代も999件と、2014年度と比較して中高年が大きく伸びている。

 SNSで相手との距離感を正確につかむことは非常に難しい。私も、SNS上では知り合いだが、現実世界では会ったことがない人から急に馴れ馴れしくされて、不快に感じたことがある。2017年、一方的に愛を歌い上げて逮捕される50代男性が続出しないか。ちょっと心配になってきた次第である。

(ライター 唐仁原俊博)