なぜ賢い人は早口で話すのか?
また、話すスピードも「早回し」にすると、効率的に時間を使えます。
仕事で多くの時間をかけてしまいがちなのが会議や打ち合わせ。大きな会議は自分だけでは時間を短縮しようがないかもしれませんが、小人数の打ち合わせなどは、要点を整理して早口で話すようにすれば、たいていの議題は30分で終わります。
いつも1時間の枠を取っていた打ち合わせの時間を半分にできれば、それだけ時間の余裕が生まれるはずです。
ディベートの試合を見たことがありますか? 一般に優れたディベーターは恐ろしいほど早口です。短い持ち時間に、情報量を多く詰め込んだ議論をしようとすると、早口にならざるを得ないからです。また、少しくらい早口のほうが「賢そう」と思われる効果もあります。
そして(3)の「頭を『並列的』に使う」。
時間を有効に使うためには、いろいろなことを同時並行で行うことが欠かせません。たとえば家事をする際もたんに掃除機をかけるのではなく、語学のCDなどを聞きながら掃除機をかければ、1つの時間で2つのことができます。通勤・通学をする際に学習をしたり、風呂に入りながら本を読んだりすることもできます。
ちなみに、マッキンゼー出身の某有名女性評論家には、「(コンサルタント時代)仕事の電話をしながら食事をつくっていた」という逸話があります(真偽のほどは定かではありませんが)。私も電話は、ハンズフリーモードで使います。ハンズフリーの状態であれば、電話中、相手が考えている時間などに自分の作業をすることができるからです。毎日の家事やルーティンをしているときは、同時に何かしらできないか考えてみてください。
(本原稿は、侍留啓介著『新独学術 外資系コンサルの世界で磨き抜いた合理的方法』より抜粋・編集して掲載しています)