“スペースシャトル”や“はやぶさ”をこの手に!<br />宇宙船ブームで人気が集まる「大人の超合金」とは新発売された「小惑星探査機はやぶさ」。精密に再現されたフォルムの超合金を書斎机に置いたら、深いロマンを感じさせてくれるだろう。

「超合金」といえば、思い出されるのがマジンガーZだ。他のロボットよりも強いのは、マジンガーZが「超合金」で作られているからだ。こうした原作の設定を踏襲して、1974年にポピー(現・株式会社バンダイ)から発売され、大好評を博したのが、「超合金 マジンガーZ」である。

 この超合金ブームを受け、「超合金 マジンガーZ」を超えるものとして開発され、1975年に「DX超合金」として登場したのが、「勇者ライディーン」。当時筆者も、「DX超合金 勇者ライディーン」を入手することができたが、その出来栄えの凄さに驚かされたのを、今でも鮮明に覚えている。それ以降、様々なアニメや特撮作品が「超合金」と「DX超合金」として、次々販売された。

 さらに、当時では再現不可能だったロボットの変形が可能になった商品が、「超合金魂」として発売されている。可動部分も数多く、アニメと同じ表現ができるようになっているので、面白さをより追求できる。

 今までご紹介してきたアニメファンに向けた商品とは別に、現在『大人の超合金』なるものが人気を博していることを、ご存知だろうか。

 たとえば、「大人の超合金 小惑星探査機はやぶさ」は「日本おもちゃ大賞2011ハイターゲット・トイ部門」で優秀賞を受賞している。その他にも、アポロ11号とスペースシャトルといった、現実に存在しているロケットなどの造形物が、精密かつ忠実に再現されて、販売されている。

 その第1弾として登場したのが「アポロ11号」。ご存知の通り、初めて月面着陸に成功したロケットだ。ロケットとして組み立てるもよし、第1~第3弾ロケット、そして指令船と分解して眺めることもよし。販売価格は5万2290円(税込)となっている。

 また、第2弾として発売されたのが「スペースシャトル」。スペースシャトルとブースターを切り離して楽しむことはもちろんのこと、オービターの内部にある、リモート・マニピュレーター・アーム(RMA)や、ISS用ロボットアーム、多目的補給モジュールを再現し、臨場感溢れる宇宙空間での作業シーンが再現できる。

 ディスプレイ台座に取り付けられたLEDライトを点灯させ、スペースシャトルを明るく照らし出すことも可能。ディテールが素晴らしい出来栄えなので、臨場感が凄い。販売価格は4万7250円(税込)。

 スペースシャトルが初めて帰還するシーンをテレビニュースで見ながら、『クラッシャージョウ』(高千穂遥/ハヤカワ文庫JA)に登場する宇宙船「ミネルバ」が宇宙港に入港するシーンと重ね合わせた人も多いのではないだろうか。小説やアニメの世界が現実になった瞬間でもあり、実に感動的だった。

 そして、第3弾として発売されたのが、「小惑星探査機はやぶさ」だ。販売価格は2万4150円(税込)。イオンエンジン部にLEDを内蔵しており、点灯により運転状態を再現、付属の赤外線リモコンで遠隔操作することもできる。小惑星探査機はやぶさのロマン溢れるノンフィクションに、感動された方も多いだろう。

 こうした宇宙船が非常に精巧に再現され、販売されているのだから、いくつになっても心が躍り、手に入れたくなるのはよく理解できる。「小惑星探査機はやぶさ」の映画も、映画会社3社による公開が決まっているので、ますますこの『大人の超合金』を手にしたくなるだろう。

 『大人の超合金』第1弾である、アポロ11号のアームストロング船長の言葉「これは1人の人間には小さな一歩だが、人類にとって偉大な飛躍だ」を借りれば、『大人の超合金』を大人が子どもに語り、見せることで、「未来への大きな第一歩」意識させることができるだろう。

 それによって、次世代の新しい才能が芽吹くかも知れないと想像すると、これらを素晴らしい企画商品だと思わずにいられない。

(木村明夫/5時から作家塾(R)