外資系企業と取引をしたり、外国人、特に欧米の外国人と仕事をする場合は、彼らが自分の個性や自由を生かしたいと考えていることをまずわかってあげましょう。外資系企業や外国では、ある程度のトラブルなら自分の責任で処理するということも往々にしてあります。ですから逆に、自分の上司が外国人であるならば、できるだけ個性を発揮して細かいトラブルは自分の責任のもとで対処すると、評価が上がりますよ。

きっぱり、具体的に、しっかりと
効果的にクレームをつける3つのポイント

 さて、トラブルと言えば、自分のトラブルばかりではありません。取引先の商品が届かなかったり、契約条項との食い違いや契約違反があったり、請求書が間違っていたり、商品に欠陥があったりと、相手が起こすトラブルの内容も様々です。ここではこのようなトラブルを「取引先に伝える」英語表現を紹介します。

 今日は11月1日。注文した商品は今朝までに届く手はずになっていましたが、まだ会社には届いていません。あなたは取引先に電話をします。さあ何と言いますか?

×「I haven’t received the item yet, when is it?=まだ、商品をうけとっていません、いつになりますか?」

 慣れている日本語ではなく、英語で言わなければならないのでこのあたりの表現は難しいかもしれませんが、多くのビジネスパーソンはこのように話すことでしょう。しかしこれでは自分の状況をただ述べて、時期を聞いているだけなので、不十分な点が多いです。英語としては間違っていませんが、仕事としてはもう一息です。

 ただ最低限の英語を翻訳してしゃべるのではなく、自ら積極的に効果的な表現を選んで使うことが、英語でビジネスをするためには必要です。

 クレームをつける時に大事なことは、以下の3点です。
①相手の落ち度であるということを明確にする
②具体的に交渉する
③遅延を許容できない理由をしっかりと伝える

 まず、「~だったはずですが=We were supposed to~(動詞)」という表現を使って、相手側のミスであるという指摘をきちんとします。

○「We were supposed to receive the order by today.=今日までに商品を受け取る約束だったはずですが。」

 さらに、納品時期に関して具体的に交渉します。

○「Have you shipped our order already? How soon will we receive it?=既に発送済みですか?どれくらい早く受け取ることができますか?」

 最後に、自分たちが急いでいる理由を相手に伝えて、急かすようにします。

○「We must need the item for our upcoming event. =次のイベントに絶対、商品が必要なのです。」