既存の個人向け融資の金利は通常、低くても2%弱というのが相場だが、ジェイスコアは借り入れ可能額を10万~1000万円、金利を年0.9~12%に設定している。店舗を持たず、人員も数十人と少ない低コスト体質を生かして、金利を低く抑えているという。

 ただ、最大の差別化要因はやはり信用力のスコア化だろう。「今までブラックボックスだった個人向け融資の審査だが、統計学を活用して恣意性を排除し、結果をスコアで『見える化』した」(大森社長)。そのため、ユーザーは借り入れを申し込む前から、どんな条件でいくら借りられるかが分かる。

あらゆるサービスに
信用スコアは転用され得る

 そんな「信用力のスコア化」に取り組んでいるのは、ジェイスコアだけではない。今年1月、住宅ローンに関するコンサルティングを手掛けるベンチャー企業のMFSは、ジェイスコアに先駆けて「モゲスコア」という信用スコアのサービスを開始した。年齢や年収、職種や勤務先の業種など11項目の質問にユーザーが答えると、住宅ローンの借り入れ可能額と金利の目安を判定してくれる。

 MFSはユーザーに直接住宅ローンを融資するわけではなく、ユーザーと金融機関の仲介役を務めている。MFSの中山田明CEOによると、その経験から各金融機関の住宅ローンの審査基準を推定し、その最大公約数を求めるようなかたちでスコアをはじきだしているという。 審査がブラックボックスという事情は、住宅ローンも消費者金融の融資や銀行カードローンと同じ。消費者が買いたい物件を見つけても、住宅ローンの審査が通らなければ物件選びもやり直しとなる。一方、モゲスコアによって住宅ローンの借り入れ可能額と金利の目安が分かれば、住宅購入の現実的な予算が決められ、効率的な物件選びができるというわけだ。

 そして、ジェイスコアとMFSの2社は、この信用スコアサービスについて、同様の展望を描いている。

 大森社長は、「ジェイスコアはスコアのプラットフォーム(基盤)の会社」だと自認する。そして、「今はレンディング(融資)にスコアを使っているが、来年度以降にも他の金融サービスに広げていこうと考えている」と、今後の戦略を語る。