国によっては離婚さえ認められておらず、手続きが大変な場合もあるので要注意だ Photo:PIXTA

結婚の形が大きく変化した現在、これまでになかった「法律問題」が浮上している。その一つが、国際結婚をした夫婦の離婚問題だ。(週刊ダイヤモンド2016年12月24日号特集「知らなきゃ損する 夫婦の法律相談」より)

  年間2万~3万組程度誕生している国際結婚による夫婦。お相手の国籍は実に多岐にわたり、今では決して珍しくはなくなった。

 だが、ひとたび離婚となると、日本人同士の場合にはない面倒が付きまとう。というのも、離婚の手続きをどちらの国で行うべきかという明文規定(国際裁判管轄)が存在しないからだ。

 “国際離婚”で問題となるのは、まず(1)日本で離婚手続きができるのか、(2)できるとしてどちらの国の法律に従うのか、そして(3)離婚の効果は日本、もしくは相手の国に及ぶのかの3点だ。

 このうち、(1)については、最高裁判所の判例によって、相手の住所が日本にあれば、日本で手続きを進めることができる。また、住所がない場合でも、突然自分の国に帰ってしまったり、行方不明になってしまったりした場合には日本での手続きが認められている。

 ただ、相手が外国にいる場合、裁判を起こしても時間がかかる。米国では3~4カ月、東南アジアでは半年~8カ月程度、ロシアに至っては1年程度かかるという。

 (2)については、夫婦の一方が日本に住んでいる日本人の場合には、日本の法律が適用される。ただし、ここで問題がある。日本では協議離婚が最も簡単で主流だが、世界的に見れば認められている国はごくわずか。制度がない国がほとんどなのだ。

 従って、(3)について、協議離婚の効果を相手の国に及ぼすことができない場合には、調停や裁判を起こして、離婚が成立した後にそれぞれの国に届けを出すという手続きが必要になる。