習近平は本気で「中国基準」の世界浸透を目論んでいるPhoto:新華社/アフロ

中国共産党は
自らをどう位置づけようとしているのか

「党の19回大会後最初のホームでの多国間外交イベント」(郭業洲・党中央対外連絡部副部長)として、共産党中央対外連絡部が北京で「中国共産党と世界政党ハイレベル対話」(CPC in Dialogue with World Political Parties High-Level Meeting、以下“大会”)を主催した。

 閉会式で楊潔チ(チの字は竹かんむりに“褫”のつくり)・政治局委員兼国務委員(元外相)が行った談話によれば、120ヵ国以上の300近い政党から約600名が出席したという。

 ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相やカンボジアのフン・セン首相ら、日本からは、山口那津男・公明党代表、吉田忠智・社会党党首らが駆けつけた。

 本連載タイトル「中国民主化研究」とは「中国共産党研究」であり、同党が自らの存在を「歴史的文脈」および「世界的文脈」という「縱橫」双方の軸からどう位置づけるかというテーマを検証することは、本連載にとって核心的に重要な作業である。

 その意味で、大会は一つのケースになる。

 本稿は大会をケーススタディとし、そこから導き出せるインプリケーション、すなわち習近平総書記(以下敬称略)率いる中国共産党は、「世界的文脈」という「横の軸」から自らをどう位置づけようとしているのかというテーマと向き合ってみたい。